第41回、改造計画 2009年オフ編

今オフ第二弾はマイアミ・ヒート!


 「来シーズンの優勝を狙えるチームにする」
 この目標に向けて、無理やりチームロスターの改造を行うこの企画

 いつもながら、管理人の独断と偏見により、凝り固まった案となっていますので、どうか笑ってやってください。

 管理人 asua



No. Player Pos Ht Wt DOB Exp College
 50 Anthony, Joel C 6-9 260 8/9/82  2 UNLV
 30 Beasley, Michael F 6-10 235 1/9/89  1 Kansas State
  Beverley, Patrick G 6-1 180 7/12/88  R Arkansas
 15 Blount, Mark FC 7-0 250 11/30/75  9 Pittsburgh
 6 Chalmers, Mario PG 6-1 190 5/19/86  1 Kansas
 14 Cook, Daequan G 6-5 210 4/28/87  2 Ohio State
 9 Diawara, Yakhouba GF 6-7 225 8/29/82  3 Pepperdine
  Dozier, Robert F 6-9 220 11/6/85  R Memphis
 40 Haslem, Udonis FC 6-8 235 6/9/80  6 Florida
 22 Jones, James SF 6-8 220 10/4/80  6 Miami (FL)
 7 O'Neal, Jermaine C 6-11 260 10/13/78  13 None
 11 Quinn, Chris G 6-2 185 9/27/83  3 Notre Dame
 3 Wade, Dwyane G 6-4 212 1/17/82  6 Marquette
 1 Wright, Dorell GF 6-8 205 12/2/85  5 None

チームからFA

ジャマリオ・ムーン
ルーサー・ヘッド
ジャマール・マグロア
ジョエル・アンソニー


トレード候補選手の契約残

ジャーメイン・オニール 1年2301万ドル
マーク・ブラント 1年796万ドル
ユドニス・ハスレム 1年710万ドル
マイケル・ビーズリー 3年1585万ドル+817万ドルのクオリファイイングオファー 来シーズン463万ドル
ジェムス・ジョーンズ 4年1924万ドル(10-11と11-12は全額補償されていない。12-13はプレイヤーオプション) 来シーズン433万ドル
ドレル・ライト 1年288万ドル
デカン・クック 2年352万ドル 来シーズン136万ドル



 一部で報じられていた噂どおり、ヒートとラプターズ間で、ボッシュのトレードを行おうと思えば、ラプターズが再建期に突入していることと、先の「カポーノ⇔エヴァンス」のトレードで支出削減を行ったこととで、「将来性+支出削減」をヒートは提案すべきかと考えました。
 ボッシュの契約残が1年1577万ドル。これに対し、M・ブラント+ハスレム+ビーズリーをオファーし、ボッシュ+M・バンクス+今ドラフトの1巡目指名権(9位)を希望します。

主なラプターズ選手の契約残
クリス・ボッシュ 1年後FA宣言しており、残1年1577万ドル
レジー・エヴァンス 2年1000万ドル 来シーズン496万ドル
マーカス・バンクス 2年940万ドル 来シーズン455万ドル
クリス・ハンフリーズ 2年640万ドル 来シーズン320万ドル
ジョーイ・グラハム クオリファイイングオファーを残すのみ。これで再契約の場合1年344万ドル

 サラリーではボッシュとバンクスで2032万ドルに対し、3人計1969万ドル。さらに、バンクスは昨シーズン、2.5得点・1.3アシストとサラリーに見合っていない状態で、2010-11シーズンまで契約が残っている(484万ドル)。これは2010年オフに大物FAを獲得し、再建を早めたいラプターズにとって大きな足かせ。ヒートもバンクスをラプターズにマリオンと一緒にトレードした時と状況が変わってきており、引き受けてもボッシュが得られ、それによりウェイドとの再契約が成功すれば問題はないはず。
 ラプターズはバンクスを引き取ってもらえることと、昨シーズン全体2位指名でNBA入りしたビーズリーを獲得し、9位指名権よりも将来性を確保したことになる。あくまで参考までにだが、昨シーズンの9位指名はD.J.オーグスティン(シャーロット・ボブキャッツ)、その前がジョアキム・ノア(シカゴ・ブルズ)。いずれも素晴らしい選手だが、ビーズリーのようにエースとなれるような、より上位指名を狙えたかといわれる難しいと思う。

結果、
ドウェイン・ウェイド
クリス・ボッシュ
ジャーメイン・オニール
ジェイムス・ジョーンズ
デカン・クック
ドレル・ライト
マリオ・チャーマース
マーカス・バンクス
ヤコーバ・ディアワラ
クリス・クウィン
1巡目9位指名権
となる。

 続いて、気になるのがやはり、オニールとボッシュと言うラプターズで失敗したコンビがヒートでならうまくいく、と考えるのはあまりにも都合がよすぎるので、オニールの放出を考えたいと思います。

 シカゴ・ブルズとの間で、ブラッド・ミラー+ルオール・デンとのトレード
 ボッシュの相棒にミドルがあり、Cの仕事をきっちりできるミラーは最適。ブルズもオニールを獲得し、デンを放出することで一気に2010年オフにサラリーキャップが空き、FA獲得で再建が進む可能性が出てくる。
 問題は、デンが優れた選手であることは認めますが、サラリーとの釣り合いを考えると、契約内容は私の中ではいまいち。…ということで、言っておいてなんですが、この話はパス。
 ちなみに、オニールは来シーズンサラリーが2301万ドル、ミラーが1225万ドルで来シーズンが契約最終年、デンは1036万ドルであと5年契約を残している。ラプターズとのトレードでやや増えた来シーズンのサラリーを、同じ程度抑えることができるのでいいかとも考えたのですが。

 デトロイト・ピストンズとの間でトレード
 ヒート的には、リチャード・ハミルトン(来シーズン1162万ドル、残4年)とテショーン・プリンス(同1032万ドル、残2年)とで、オニールなんていうのが理想的なトレードでしょう。サラリーは釣り合うし。プラス、ラプターズから得た全体9位指名権を放出し、かつアミール・ジョンソンを引き受けることとかして。ただ、これを実行した場合、確か昨シーズン、ピストンズで起用法に不満を漏らしていたハミルトンを不満なく起用できるかがポイントとなる。ウェイドをPGとして起用しても、ハミルトンのFG試投数などは激減することが予想される為で、実際難しいものと思われる。トレードの実現同様。
 そこで、プリンス+クワミ・ブラウン(残1年400万ドル)+アミール・ジョンソン+ジェイソン・マクシール(来シーズン500万ドル、残4年。ただし、来シーズンはBYCが適応され、トレードする際のサラリー計算は250万ドルとみなされる)でオニールをトレードとする。
 サラリーはピストンズ放出が計2048万ドルで、オニールが2301万ドル。ただし、マクシールがBYCの為、ピストンズが実際に放出する選手のサラリー総額は2298万ドル。ピストンズとしては、このオフに大物FA獲得を狙っており、将来的な支出削減はその大物獲得後の補強を容易にするので、意味は大きいはず。ビッグマン補強の噂も流れていますし。…としたかったのですが、ピストンズがベン・ゴードン、チャーリー・ヴィラヌエヴァを獲得し、即再建を目指していることから、来オフのキャップスペース確保が一番の魅力となるこのトレードは、ピストンズ側にとって魅力に欠けるものとなったと考え、この案も却下。

 正直、手詰まり感がたっぷり。



 そこで、ボッシュの獲得から見直し、全く違う方法としてトレイシー・マグレディの獲得を考えた。
 ヒューストン・ロケッツは、マグレディの放出をチームメイト共々望んでいるとも報じられている。オフにも同じSFのトリヴァー・アリーザを獲得している。ヤオ・ミンの大怪我でインサイドの補強が急務だという状況にありながら、だ。
 加えて、シェーン・バティエも獲得し、ロケッツの来オフの契約残を減らす。ロケッツは2010-11シーズンの契約残がヤオ・ミンのプレイヤーオプションを行使したとしても、3000万ドルを切るまでに削減でき、一躍、FA戦線に打って出ることも可能となる。

 トレイシー・マグレディ 1年2323万ドル
 シェーン・バティエ 2年1421万ドル 来シーズン686万ドル

 2人で約3000万ドルのサラリー。
 代わりに放出する選手はJ・オニール+J・ジョーンズ。2人で来シーズンのサラリーは約2734万ドル。ロケッツはラグジュアリータックスの支払いを避けられるようになる、という意味まで持ち、オニールの契約は来シーズンいっぱい。ヤオが2010-11シーズンから復帰できるとなった場合も、契約が残っておらず、ちょうど欠場期間を埋めるのにはちょうどいい補強となる。
 もし、ロケッツがタックスの支払い回避よりも将来性の獲得を望んだ場合は、チャーマースにドレル・ライトを放出リストに加え、ヴォン・ウェイファーをサイン&トレード(年300万ドル前後での複数年契約?)で獲得する。

 後者だと仮定すると

ドウェイン・ウェイド
トレイシー・マグレディ
シェーン・バティエ
ユドニス・ハスレム
マイケル・ビーズリー
ヴォン・ウェイファー
デカン・クック
マーク・ブラント
ヤコーバ・ディアワラ
クリス・クウィン

 となる。
 ただ、前提として、マグレディの健康と2ndオプションであることを容認すること、以上2点の確認が必須となる。トロント・ラプターズ時代に、ヴィンス・カーターとの1stオプションの問題でオーランド・マジックへ移籍したとも言われるマグレディ。オフェンス力にディフェンス力、共に素晴らしいものがあるので、チームとしてプレーしてくれることが確認できれば、これ以上の補強はない。バティエのディフェンス力も頼もしい。


 ここが大きなポイントとなるが、ニューオリンズ・ホーネッツ。このチームがいったいどこまで財政難になるのかがポイントとなる。
 もう、何が何でも支出削減をしたい、と言うほどになっているのであれば、まさに千載一遇のチャンス。言うまでもなく、クリス・ポール獲得に動くべきだ。
 そして、どうせならタイソン・チャンドラーも獲得してしまう。チャンドラー放出をチームが狙っているのは、昨シーズン中にトレードしようとしたことから明らかだ。
 ポール+チャンドラーの2人で来シーズンのサラリーは約2500万ドル。
 代わりに放出するのは、昨年ドラフトの全体2指名という有望な若手、マイケル・ビーズリーにマーク・ブラント、ユドニス・ハスレム、客の呼べるプレイヤーであるジャマリオ・ムーンのサイン&トレード。トータルで来シーズンのサラリーが2200〜2300万ドルほどになるものと思われる。加えて、将来の1巡目指名権を2つ付ける。
 ホーネッツとしては、来シーズンが既にラグジュアリータックス課税ラインをサラリー合計が超えており(現時点で7800万ドル以上)、このトレードで減らせる200〜300万ドルは支出としては400〜600万ドルの価値を持つ。契約残という意味では、ムーンの再契約内容と、ビーズリーのルーキー契約が残るだけで、ブラントにハスレムは契約が来シーズンいっぱい。ムーンを強引に3年1000万ドルでの再契約と仮定しても、ホーネッツは契約残を3500万ドル以上、削減できる。
 ヒートはNBA屈指のPGを獲得するだけではなく、シャック放出以来、補えずにいたインサイドに柱を獲得することになる。ハスレム放出は、前回の優勝にあまりにも貢献が大きかった選手であることを考えると、痛いがヒートとしては呑むしかない。

 すると、あら不思議。
 PGにポール、SGにウェイド、SFにマグレディ、Cにチャンドラーとあっと言う間にキラ星のごとく、素晴らしいスターターがほぼ完成。
 SG、SFのポジションでは、ヴォン・ウェイファー、シェーン・バティエ、デカン・クックが控える分厚さも誇る。
 PGのバックアップがクウィンというのがやや心もとない。あとPFにインサイドのバックアップだ。これにはZoに復帰してもらう、というと怒られそうなので考える(笑)。

 まずPGにはヒートでのプレー経験もあるアンソニー・カーター(デンバー・ナゲッツからFA)とベテラン最低保障給で契約。今年で34歳になるベテランだが、昨シーズンも78ゲームに出場し、平均22分の出場で5.3得点・4.7アシスト・1.2スティールと立派な数字を残している。
 インサイドでは、クリス・ミーム、ジャマール・マグロア、ジョー・スミスのいずれかとベテラン最低保障給で契約し、バックアップとする。
 問題はPF。ここへは、バイアニュアル・エクセプション(約190万ドルで始まる2年契約)でのドリュー・グッデンの獲得を狙う。チャンドラーを擁するチームとしては、オフェンスに幅のある選手が求められる。グッデンはオフにFAとなっているが、昨シーズンは大きな契約を勝ち取れるまでの活躍ができておらず、1年+プレイヤーオプションでの契約を打診し、「このメンバーなら優勝が狙える。その後、FA市場に打って出てみては?」とそそのかす(笑)。
 真面目な話、不可能ではないはず。
 もしくは、クックをトレードして、サクラメント・キングスからマイキー・ムーア、もしくはニューオリンズ・ホーネッツからジュリアン・ライト、ミルウォーキー・バックスからマリク・アレンorフランシスコ・エルソン、メンフィス・グリズリーズからハメッド・ハディダ…は冒険しすぎな気がするのでダレル・アーサー、あたりを獲得する。希望はもちろん、グッデンのFA獲得とアーサーかと。

PG クリス・ポール 控え、クリス・クウィン、アンソニー・カーター
SG ドウェイン・ウェイド ヴォン・ウェイファー
SF トレイシー・マグレディ シェーン・バティエ
PF ドリュー・グッデン ダレル・アーサー 
C  タイソン・チャンドラー ジャマール・マグロア


 大まかなトレードが済めば、ウェイドとは契約延長を結び、来シーズン以降にも備える。

 問題は1巡目指名権を2つ放出していることと、ヒートへの財政的な負担が大きくなりすぎること。
 1巡目指名権については、この陣容であればしばらく戦えるので、これはそれほど問題ではない。
 問題は後者。
 全てのトレードが行われる前の段階でヒートはラグジュアリータックス課税ラインギリギリといったサラリー総額。トレードがこの通りできたとして、サラリー総額は8000万ドル弱。つまりは、支出としてはタックスの支払いを含め、2000万ドル増をオーナーに容認してもらう必要がある。将来的な契約残については、チャンドラーがプレイヤーオプションでの2010-11シーズンいっぱいなのに加え、マグレディが今の契約が来シーズンいっぱい。マグレディは契約延長したとしても、大幅な減額が可能かと思われるので、これについては思った以上に動きが取れるので、それほど問題ではない。

 ただ、このメンバーなら間違いなく強いし、客は来る。
 プレジデントとして、ウェイド指名とシャック獲得&優勝で名を馳せたパット・ライリー氏。その名声を不動にするべく、なんとか説得してもらいたい(笑)。


 様々な不確定要素の多い案ではあるが、あえて押し切ってみた。
 個人的な”こんな魅力的なチームに出会ってみたい”という願望込みで(笑)、この案を提唱したい。

 asua





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