第37回、改造計画
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フェニックス・サンズ
トレードの噂が常に絶えないフェニックス・サンズ。 その中にあって、噂に名前があがらない選手は、スティーヴ・ナッシュ、アマレ・スタウダマイヤー、シャキール・オニールの3人。 オニールは今ある残り2年の契約を全うしたら引退する、と話しており、ナッシュも怪我を抱えながらプレーしており契約残は2年。 これらのことから、サンズは2010年から、スタウダマイヤーを中心に「新生サンズ」を作ろうと目論んでいるのではないかと考えられる。2010年のオフは、スタークラスの選手がFAとして市場に出てくる年でもある。 そんな中、2008-09シーズンに優勝を目指そうというのがこの企画。 上記の3人は以上の理由からトレードされることはなさそう。 そうなると、やはり噂どおり、リアンドロ・バルボサか、ラジャ・ベルぐらいしかトレード要員として魅力的な選手はいないことになる。 まず、サンズの現有戦力を整理すると G ナッシュ、シェーン・シングルタリー、リアンドル・バルボサ、ラジャ・ベル、ゴラン・ドラギッチ、 F グラント・ヒル、スタウダマイヤー、ボリス・ディアウ、アランド・タッカー、ルイス・アモンドソン C シャック、ロビン・ロペス となる。 正直なところ、トレードに出せるような余剰人員はいない、というのが本当のところだと思う。 ナッシュは怪我を抱えており、2008-09シーズンは出場ゲーム数を70ほどに抑えたいとチームは明かしているほど。そうなると、2巡目指名のシングルタリーがよほどアテにできるの選手でない限り、新加入のドラギッチ、バルボサがPGとしていてくれないと困る。 SGではベル、バルボサで回すとして。 SFでは、アテにできるのがヒル一人と厳しい状態。昨年の1巡目(29位)指名のタッカーに期待したいところだが、昨シーズンのNBA総プレータイムが48分間では、どう予測したらいいのかもわからない。 PF スタウダマイヤーがここ2シーズン、大きな怪我もなく順調に着ていることから、ここはディアウをバックアップとして万全であるとみたい。 Cでは、シャックがいるが昨シーズンの平均プレータイムが28分。15位と高順位ながら、ルーキーのロペスに20分任せていいのかどうかは、現時点では判断しようがない。 うん、むしろ足りていない。 そこで。 ダラス・マーベリックスとの間で、大型トレードを敢行する。 「もしや、あいつ!?」 そう思われた方も多いかと思うが、ご想像の通り、獲得希望選手は以下の通り。 ジョシュ・ハワード 契約残3年3300万ドル ジェイソン・テリー 同4年4100万ドル ジェラルド・グリーン 1年80万ドル ドラフト1巡目指名順位の交換をする権利 2008-09シーズンのサラリー総額 2140万ドル 契約残、約7400万ドル 交換要員は ボリス・ディアウ 契約残4年3600万ドル リアンドロ・バルボサ 同4年2740万ドル ラジャ・ベル 同2年1025万ドル 2008-09シーズンのサラリー総額 2010万ドル 契約残7365万ドル とにかく、よくない話しか聞かないハワードに手を出す危険は充分理解しているつもりだが、他に手がない。 メンフィス・グリズリーズとの間で、「ディアウ+バルボサ」⇔「D・ミリチッチ+M・ヤリッチ」という話も考えたが、グリズリーズがこれ以上、Gを必要としているとは考えがたく、ボツ。 ニューオリンズ・ホーネッツとの間で、バルボサを出し、複数の選手(M・ジェイムス、M・ピーターソンなど)を獲得するという案も考えた。ホーネッツ側はジャネロ・パーゴの穴を埋めるべく、乗ってくる話だとは思われたが、サンズをヴァージョンアップさせるトレードにはどうしても出来ず、ボツ。 ニュージャージー・ネッツからハリス、果てはニューヨーク・ニックスからS・マーブリーを、というシナリオまでも検討したが、この企画の目的を達成する為には無理がある。 そこで、ハワードの獲得に踏み切ることにした。 「無茶」の見返りは1巡目指名権の順位を入れ替える権利。 ハワードの暴走も、ナッシュにシャックと言うNBAの重鎮2人がいることで、押さえ込めるのではないかと期待している。 グリーンには、サンズでかつての勢いのあるプレーを取り戻してもらいたいところ。 マブスとしては、これまでいなかったタイプ、インサイドでの器用な選手であるディアウ獲得はノビツキーを生かすことにつながると考えている。ハワード、テリーをバルボサ、ベルと交換したことにより、コート外の問題に悩まされることもなくなるはず。1巡目指名権の順位交換の権利も、頑張り次第でさほど大きな損失にならないで済むはず。 トレードの結果 PG ナッシュ(控え ドラギッチ、テリー、シングルタリー) SG ハワード(テリー) SF ヒル(グリーン、タッカー) PF スタウダマイヤー(アモンドソン) C シャック(ロペス) PGにテリー、ドラギッチが控えているのは頼もしいが、これは2人の不満が出ないかと言われるとその不安にもつながる。さらにはPFのバックアップがいなくなった。 そこで、マブスとのトレードをマイアミ・ヒートも加えた三角トレードとし、以下の通りにする。 マブスからヒートへ ジェイソン・テリー 4年4100万ドル 2008-09シーズンのサラリー970万ドル サンズからマブスへ ボリス・ディアウ 契約残4年3600万ドル リアンドロ・バルボサ 同4年2740万ドル ラジャ・ベル 同2年1025万ドル 2008-09シーズンのサラリー総額 2010万ドル 契約残7365万ドル マブスからサンズへ ジョシュ・ハワード 契約残3年3300万ドル ジェラルド・グリーン 1年80万ドル ドラフト1巡目指名順位の交換をする権利 2008-09シーズンのサラリー総額 1100万ドル 契約残、約3400万ドル ヒートからサンズへ ユドニス・ハスレム 契約残2年1370万ドル マーカス・バンクス 同3年1350万ドル 2008-09シーズンサラリー総額1080万ドル 契約残2720万ドル ヒートがPGを探している、とはオフに入る前から言われており、2010年オフにキャップスペースを空けたいとしている問題についても、テリーの分が加算されるが、ショウン・マリオンとの再契約を年1000万ドルぐらいの契約であれば許容するともされており、かつバンクスの分(2010-11シーズン484万ドル)を差し引けば、実質増額分は600万ドルほどで、テリーほどの選手を確保できることを思えば安いはず。1巡目2位指名のマイケル・ビーズリーを起用できる環境も整う。 マブスとヒートの間で、「テリー⇔ハスレム+バンクス」とすればいいように思われる方もいるかもしれないが、それではサンズがハワードを獲得する筋合いはなくなり、マブスのハワード放出は成功しない。そのため、三角トレードとする。 トレードの結果 PG ナッシュ(控え ドラギッチ、バンクス、シングルタリー) SG ハワード SF ヒル(グリーン、タッカー) PF スタウダマイヤー(ハスレム、アモンドソン) C シャック(ロペス) となる。 あとは、SGの控えにボンジ・ウェルスと契約。シューターとしてエリック・パイカウスキーと再契約。 更に、現在のところ、シーズン開幕時の怪我などは聞こえてきていないことから、FAのアロンゾ・モーニングの健康状態を確認した後、契約。 これら上記3名との契約で2008-09シーズンのサラリーは増加するが、先のトレードで契約残を減らしたことで、オーナーとはスティーヴ・カーGMには掛け合ってもらいたい。 PG ナッシュ(控え ドラギッチ、バンクス、シングルタリー) SG ハワード(ウェルス) SF ヒル(グリーン、タッカー、パイカウスキー) PF スタウダマイヤー(ハスレム、アモンドソン) C シャック(ロペス、モーニング) これで契約選手は15名。 ナッシュの出場ゲーム数の抑制の為、期待のドラギッチにバンクス、シングルタリーが控える。 パイカウスキーはポイント器用となるが、スラッシャータイプのスウィングマンが揃う状況では必要かと思われる。逆に、そのため、ハイポストから打てる2人のPF(スタウダマイヤー、ハスレム)が活きてくる。 ハスレム獲得はディフェンス向上を目論むサンズとしては大きな助けとなるはず。 できれば、205pのアモンドソンではなく、サイズのあるF-Cをもう一人確保しておきたいのが本音(一応2年契約を結んでいることから、残すと判断)。 スターターは状況に応じて、変更することが予想される。 ハワードを抑え、ベテランの酷使に気をつけ、ドラギッチがNBAに順応し、ウェルスが期待通りの活躍を見せてくれれば、机上の空論では、ウェスタンの強豪とあたってもこれで戦えるはず。 若手の中では15位指名のロペスには期待したい。彼次第でフロントのローティションがかなり楽になる。支配的であることまでは期待していないが、コートに送り出して不安ではない程度には活躍してもらいたい。 楽しんで、読んでいただければ幸いです。 asua |