第36回、改造計画

2008年オフ、改造計画の第五弾。ロサンゼルス・レイカーズ」

 「来シーズンの優勝を狙えるチームにする」
 この目標に向けて、無理やりチームロスターの改造を行うこの企画
 管理人の独断と偏見により、凝り固まった案となっていますので、どうか笑ってやってください。

 管理人 asua


 ロサンゼルス・レイカーズ

f現在のロスター
 No. Player Pos Ht Wt DOB Exp College
 3 Ariza, Trevor SF 6-8 210 6/30/85  4 UCLA
 24 Bryant, Kobe SG 6-6 220 8/23/78  12 None
 17 Bynum, Andrew C 7-0 275 10/27/87  3 None
 12 Crawford, Joe F 6-5 207 6/17/86  R Kentucky
 5 Farmar, Jordan G 6-2 180 11/30/86  2 UCLA
 2 Fisher, Derek PG 6-1 205 8/9/74  12 Arkansas-Little Rock
 16 Gasol, Pau FC 7-0 260 7/6/80  7 None
 23 Giles, C.J. C 6-11 240 9/23/85  R Oregon State
 11 Heath, Brandon G 6-4 198 3/1/84  R San Diego State
 11 Karl, Coby G 6-5 204 3/6/83  1 Boise State
 31 Mihm, Chris FC 7-0 265 7/16/79  8 Texas
 23 Mitchell, Dwayne G 6-5 210 8/24/82  R Louisiana-Lafayette
 7 Odom, Lamar F 6-10 230 11/6/79  9 Rhode Island
 21 Powell, Josh FC 6-9 225 1/25/83  3 North Carolina State
 10 Radmanovic, Vladimir PF 6-10 234 11/19/80  7 None
 18 Vujacic, Sasha G 6-7 195 3/8/84  4 None
 4 Walton, Luke SF 6-8 232 3/28/80  5 Arizona
 12 Yue, Sun F 6-7 205 11/6/85  R None

 エースにコービー・ブライアント、インサイドにポウ・ガソルとアンドリュー・バイナム、PGにはベテランのデレク・フィッシャーとそれぞれに核となる選手を擁するロサンゼルス・レイカーズ。
 昨シーズンは多くの怪我人を抱えながら、ファイナルへの進出も果たしている。
 このチームで補強を行おうと思えば、SFに尽きる。かつ、ファイナル進出を果たした主力選手をできる限り動かさずにという、注文つきでだ。

 そこで交換要員としてあげられるのは、やはり契約最終年のラマー・オドム。
 才能の多様性がファイナルでは生かせなかったオドムを出し、代わりとなるSFの獲得を提案したい。

 1、シャーロット・ボブキャッツからジェラルド・ウォレスを獲得
 レイカーズがSFに期待するディフェンスとオールラウンドな才能を持つウォレス。ボブキャッツが現在、再建中でサラリーの抑制を考えていれば、契約最終年のオドムは魅力的だろう。しかし、「再建屋」と言われたラリー・ブラウン氏とHCとして契約し、シーズン序盤に大きくつまづかない限りそれはないと思われる。また、そうなってからだとウォレスの獲得がシーズン途中となる。トライアングルオフェンスを使うレイカーズにシーズン途中からの参加で、完全にフィットするのは難しいと思われ、この案は却下。

 2、デトロイト・ピストンズからテショーン・プリンスを獲得
 ディフェンス力で言うと、理想的とも言える補強となる。しかし、ピストンズが既に大きく再建へと舵を切っていれば別かもしれないが、現状では成立するとは考えにくい。大きく長い契約残のあるチャウンシー・ビラップスとのトレードなら別だが、デンバー・ナゲッツとのトレード交渉で、見返りがカーメロ・アンソニーでもピストンズ側は難色を示したとされている。そうなると、オドムではピストンズ側が魅力を感じるとは思えない。

 3、インディアナ・ペイサーズからマイク・ダンリーヴィーを獲得
 ペイサーズにとって、オドムの獲得は戦力的にも再建を早める為の来オフのサラリー抑制にもいい判断ではないだろうか。
 ただ、このケースで問題になるのは、ダンリーヴィーのディフェンスと、2009-10シーズンのレイカーズのサラリー。ディフェンスは本人がオフに頑張ってきていると願うしかないが、ここはここ3シーズンで欠場が1ゲームという頑丈さと差し引いて目をつむるとしても、問題は後者。ダンリーヴィー+ジェフ・フォスター⇔オドム、というトレードとなった場合、2009-10シーズンにはダンリーヴィーだけが契約がある。しかし、額は978万ドル。レイカーズがA・バイナムとの再契約では、年1000万ドルを下回ることはなさそうで、1000万ドルだとしても現時点で09-10シーズンのサラリーは8800万ドルを超える。しかもそれで契約選手は10名。ロスターの最低人数である13にしようと思えば、9000万ドルは超えてくる可能性が高い。ラグジュアリータックス課税ラインが、08-09シーズン(7115万ドル)と同じぐらいだとしたら、実質負担額は1億ドルを超える。

 4、ポートランド・トレイルブレイザーズとの複数同士のトレード
 ブレイザーズから、ジョエル・プリジビラ + トラヴィス・アウトロー + チャニング・フライを獲得。
 レイカーズからは、オドム + クリス・ミーム +将来の1巡目指名権を放出する。
 2008-09シーズンのサラリーがプリジビラ631万ドル、アウトロー400万ドル、フライ316万ドルで計1347万ドル。
 レイカーズ側は、オドム1428万ドル、ミーム250万ドルで計1678万ドル。
 ルール(サラリーキャップを越えたチーム同士のトレードの場合、放出した選手のサラリー総額の125%+10万ドルまでの選手しか獲得できない)上、このままでは無理なので、多少調製する必要がある。
 次にそれぞれのメリットだが、ブレイザーズ側は今後いくらでも再契約の必要な選手が出てくる。来オフでは、マーテル・ウェブスター、イケ・ディオグにフライ。その次のオフにはエースのブランドン・ロイに、ラマーカス・オルドリッジ、セルジオ・ロドリゲス。それを考えると、怪我で出遅れるフライを放出し、契約残が3年2050万ドルほどあるプリジビラの放出を検討している可能性は0ではないはず。そこへ、フライの代わりとなれるオドム、プリジビラの代わりとなれるミームを、アウトローの代わりに1巡目指名権、という形で提示。しかも、オドムにミームは契約が2008-09シーズンいっぱい。昨シーズン、12月には13連勝しながら、プレイオフを惜しくも逃したブレイザーズ。若さの目立つチームに、経験豊富なオドムが入るのも悪い結果にはならないだろう。
 だが、それでもトレードとしてはブレイザーズ側のメリットが厳しい。
 レイカーズの1巡目指名権が高い順位になりそうにないことがひとつ。あともう一つの最大の要因は、ブレイザーズにトレードの必要性があまりないこと。プリジビラのサラリーを抑えることができれば確かにいいだろうか、アウトローを出してまでしなくてはならないことかと言われると、2009-10シーズンのサラリーが現時点で5053万ドルであることを考えると厳しいか。ただ、5053万ドルであるからこその可能性もある。来オフにFAで獲得したい選手がブレイザーズ側にいたとしたら、プリジビラのサラリーを取り除くことができれば、4368万ドルでサラリーキャップが2008-09シーズン(5868万ドル)と同額だとしても1500万ドルほど空きができ、FA戦線でも戦うことができる。2009年オフにFAとなる選手で言えば、ネイト・マクミランHCが欲しているPGだけでもマイク・ビビー、ジェイソン・キッド、アレン・アイヴァーソンと大物がいる。更に言えば、昨シーズン、プレイオフ進出を逃したブレイザーズにとって、2008-09シーズンは勝負の年ではないはず。2008-09シーズン、プレイオフ進出を果たし、オフの補強し、続けてその翌シーズンにもプレイオフに進出できるぐらいの安定した戦力を整えてからの話だろう。それを考えると、2008-09シーズンだけで見ると、アウトローを放出するのは痛いが、プレイオフ進出を目標とした場合、シーズン開幕からつまづくわけにはいかず、フライの代わりを獲得できるのもメリットのはずだ。…問題となるのは、やはりレイカーズの指名権の順位、更にはポウ・ガソル獲得の際に指名権を放出していたはずで、その絡みで出せる指名権がいつのものになるのか、と言う点だろうか。

 5、フェニックス・サンズとのトレード
 レイカーズはオドム(2008-09シーズンのサラリー1428万ドル、残1年)、サンズにはボリス・ディアウ(同900万ドル、トータル4年3600万ドル)にグラント・ヒル(同197万ドル、1年)。
 ディアウは大きな契約残から放出の噂が絶えない。そこへ契約が2008-09シーズンいっぱいのオドムをオファーする。
 走れてリバウンドの取れるオドム。昨シーズンは28分と、シャックがコート上にいられる時間は短くなってきている。オドムというインサイドでもアウトサイドでもオフェンスのできるビッグマンの獲得は、シャックのいない20分間で考えると、ショウン・マリオンの穴を埋め”走るサンズ”を再現することも可能となる。
 対する、レイカーズとしては、ディアウの契約残の大きさは気になるところだが、その器用さで早めにチームに溶け込んでくれるのではないかと期待している。ロニー・トゥリアフを失い手薄となったPFのポジションでの活躍を期待したい。
 また、コートバランスのいいグラント・ヒル。ヒルのオフェンス力はいまだ健在。パスも出せる。ディフェンスを固めたいシーン、ゲームではアリーザを多用することで問題を最小限に抑えることができるはずだ。アウトサイドではウォルトンが控える。36歳のヒル。シーズン後に引退も考えられるが、2009-10シーズン以降にはアリーザの成長と再契約でカバーしたい。
 サラリーの問題は痛い。その分…というわけにもいかないが、今シーズンのサラリーは200万ドルほど(ラグジュアリータックスの支払いを含めると400万ドルほど)のカットに成功している。あとは、バイナムとの再契約で初年度のサラリーを抑えるとか、フロントに手を考えてもらいたい。

 実現の可能性で見ると

 3 → 5 → 4 → 1 → 2

 の順だと思われるが、これを考慮した希望は

 5 → 4 → 3

 と言ったところだろうか。1、2は現時点では可能性が低すぎる。


 そんなわけで、5を選びたい。
 完全にサンズ次第のトレード。「赤字もやむなし」とのオーナーのコメントが報じられたこともあったが、ディアウなどのトレードの噂も出ており、本音としては是非実行したいはず。戦力で見ても、インサイドには1巡目15位指名のロビン・ロペスがおり、それほど目立った穴はできないはず。
 むしろ、ディアウの高額契約を引き受けることから、2巡目指名権の一つぐらいは加えて獲得したいところ。

 PG デレク・フィッシャー (控え ジョーダン・ファーマー)
 SG コービー・ブライアント (サシャ・ブヤチッチ)
 SF グラント・ヒル (トリヴァー・アリーザ、ルーク・ウォルトン、スン・ユエ)
 PF ポウ・ガソル (ボリス・ディアウ、ブラディミール・ラドマノヴィッチ)
 C  アンドリュー・バイナム (クリス・ミーム、ジョシュ・パウウェル)

 あとは現状でいる3人のルーキー(ジョー・クロフォード、ブランドン・ヒース、ドウェイン・ミッチェル)とコービー・カールの中から一人、バックコートに加えればロスター上限の15名になる。「インサイドにもう一人補強を」とレイカーズは考えていたようだが、ディアウでやや補われた感があると思うので、それでよしとしたい。

 つまるところ、以上です。
 オドムを放出し、代わりのSFを獲得する。のみ。
 理由は最初に申し上げましたとおり、なんと言っても昨シーズンにファイナルに進出しているチームです。優勝へ向け、大きくいじる必要性を感じない為です。
 が、本当にそれだけだとあんまりだと思ったので、レイカーズを除くNBA全29チームとのトレードを検証した過程で出てきた案でマシっぽいものを載せてみました。
 ちなみに、マイアミ・ヒートからのショウン・マリオン獲得も検討しましたが、マリオンが契約最終年であり、再契約を望んでおり、レイカーズはサラリー上の理由でそれに答えられない(注)ことを考えると、2008-09シーズンのプレーに集中できる環境にないと判断。そのため、獲得は見合わせました。

 注:ヒートも年1000万ドル程度での再契約なら応じる可能性があるとされている。しかし、ここまで再契約が成立していないことを考えると、マリオン側がそれ以上を望んでいると考えられる。となると、その額はバイナムとの再契約を控えるレイカーズには出せない、と判断。


 楽しんで、読んでいただければ幸いです。

 asua
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