第32回、改造計画

2008年オフ、改造計画の第一弾はデンバー・ナゲッツ」


 「来シーズンの優勝を狙えるチームにする」
 この目標に向けて、無理やりチームロスターの改造を行うこの企画
 管理人の独断と偏見により、凝り固まった案となっていますので、どうか笑ってやってください。

 管理人 asua


 デンバー・ナゲッツ

現在のロスター
Active Roster
 No. Player Pos Ht Wt DOB Exp College
 15 Anthony, Carmelo SF 6-8 230 5/29/84  4 Syracuse
 12 Atkins, Chucky PG 5-11 185 8/14/74  8 South Florida
 23 Camby, Marcus C 6-11 235 3/22/74  11 Massachusetts
 5 Diawara, Yakhouba GF 6-7 225 8/29/82  1 Pepperdine
 0 Green, Taurean G 6-0 177 11/28/85  R Florida
 31 Hilario, Nene FC 6-11 268 9/13/82  5 None
 45 Hunter, Steven FC 7-0 240 10/31/81  6 DePaul
 3 Iverson, Allen G 6-0 165 6/7/75  11 Georgetown
 42 Jones, Bobby GF 6-7 215 1/9/84  1 Washington
 43 Kleiza, Linas GF 6-8 245 1/3/85  2 Missouri
 4 Martin, Kenyon PF 6-9 240 12/30/77  7 Cincinnati
 1 Smith, J.R. SG 6-6 220 11/9/85  3 None


 ナゲッツが何よりまず先に決断を下さなくてはならないのは、カーメロ・アンソニーとの共存か、決別か、という判断。
 これをしない限り、チームは動けない。
 そして、「改造計画」では、来シーズンの優勝を目指しており、形振り構ってはいられない。
 アレン・アイヴァーソンとカーメロ・アンソニー。3年後には逆転していることも考えられるが、現時点で優勝を狙おうと思えば、アイヴァーソンを選択しようと思う。


 ナゲッツの改造計画は、カーメロの放出、不良債権の処理、補強、この3つが軸となる。

 カーメロの放出については、なんと言ってもビッグネームであることと、ここのところ騒動が続いていることもあり、獲得に動いているとの噂を聞くチームが意外と少ないのが現状。
 その中で、デトロイト・ピストンズとのトレードを実行したい。

 トレード内容は以下の通り。
 ナゲッツ放出
  カーメロ・アンソニー
  ケニヨン・マーティン
  スティーヴン・ハンター
  チャッキー・アトキンス
 ピストンズ放出
  チョウンシー・ビラップス
  テショーン・プリンス
  ラシード・ウォレス

 トレードされる選手の来シーズンのサラリー総額はナゲッツ放出選手で総額がおよそ3500万ドル、ピストンズ放出選手で総額およそ3400万ドル。
 ナゲッツは現時点で既に来シーズンのサラリー総額が7600万ドルを越えており、これはラグジュアリータックス課税ラインを超えているものと見られる。その為、このトレードで100万ドルとなっているサラリー削減はタックス支払いを入れると200万ドルの削減額となる。

 ピストンズは今のロスターを大幅に変えたがっている。特にビラップスは契約残も大きく(4年5000万ドル)、戦力としても若手のロドニー・スタッキーの成長がチームからの放出を後押ししている。加えて、カーメロ獲得に動いている、との報道もなされている。ナゲッツはカーメロでは話を蹴り、代わりにAIをオファーしたとされているが、これにはピストンズが興味を示しておらす、カーメロへの関心の高さがうかがえる。

 スタッツで見るとこのトレードは、ナゲッツの「得点-2.0、リバウンド-2.7、アシスト+5.2」となっている。

 ピストンズとしては、怪我の危険に3年4500万ドルの契約を残すマーティンの獲得は避けたところだろう。しかし、マーティンの契約が終わる2011年のオフに、カーメロは恐らくプレイヤーオプションを行使せず、FAとなることが見込まれる。その為、その時期に合わせてサラリーを明けることができるマーティンにそれまで頑張ってもらうもいいし、カーメロのFAに対し引き留め工作として、2010-11シーズンにマーティンを契約最終年という売りでトレードを行い、補強をすることもできる。それにこれからのスタープレイヤーの獲得である以上、これぐらいのマイナスは引き受けてもらいたい。対するビラップスも年齢的には(今年で32歳)これからは厳しい時を迎えるわけだし。
 ラシード・ウォレスは来シーズンが契約最終年でトレード価値も上がっているが、獲得するスティーヴン・ハンター、チャッキー・アトキンスの契約が2009-10シーズンいっぱい。スーパースタークラスのFAが市場に出てくる「2010年問題」に備え、多くのチームが2010年オフまでにサラリーキャップの整理を望んでいる。二人の獲得は来シーズンについてはスタッキーの教育係兼バックアップとしてのアトキンス、ハンターがインサイドの補強とする。そして、2009-10シーズンには「2010年問題」に備えたチームに対してトレード価値の上がるわけで、補強することもできる。
 更に交渉次第で指名権を付ける必要があるか。今シーズン前なら逆にピストンズ側が指名権をつけてトレードすべきところだが、今シーズンのチーム成績(特にリーグ唯一のスウィープ負け&チーム批判はインパクトが大きいか)、コート外の相次ぐトラブルでカーメロ獲得に不安要素もあれば、マーティンについてはより大きな不安があるはず。交渉力次第、と思いたい。
 ピストンズとしては、あとはマーティンの健康と、カーメロがイースタンに移って心機一転マジメに頑張ってくれることを望むだけだ。

 ナゲッツとしては、最近ディフェンスが悪くなってきたとされるビラップスだが、191とPGとしてはサイズがあるので、AIとのコンビではディフェンスでSGにマッチアップしてもらう。そうすることで、AIとの併用が可能となり、スピードが落ちてきたとしてもカバーできる。AIはビラップスと得点を分け合うことでオフェンスでの負担が軽くなり、ディフェンスのトップでこれまでよりも得意のスティールを生かしてくれるのではないかと期待している。プリンスはリーグトップクラスのスコアラーに対しても素晴らしいディフェンスを見せ、得点ではアウトサイドももちろんだが、ポストアップから得点できる選手が少ない為、そこでも期待したい。ラシードはAIやビラップスのカットインスペースを広げることができ、ディフェンスでもあのサイズを生かしたプレーを望みたい。
 苦しいサラリー状態にあるナゲッツはこのトレードで契約残を放出した4人(総額12200万ドル)から獲得した3人(9500万ドル)で3000万ドルほど削減することにも成功する。

 これでスターターは
 チョウンシー・ビラップス
 アレン・アイヴァーソン
 テショーン・プリンス
 ラシード・ウォレス
 マーカス・キャンビー
 となる。

 バックアップでは、JR・スミス、ネネ、リーナス・クレイザがいる。
 ネネは昨シーズンの大半を病気で棒に振っており、トレードはまず不可能。インサイドでせめてバックアップとして機能するまでには復活してもらいたい。
 スミスについては、このオフに制限付きFAとなるので、再契約さえクリアすれば文句なし。昨シーズンも12.3得点を平気出場時間19分であげており、大いに期待できる。3Pも40.3%を記録している。
 昨シーズン、11.1得点・FG47.2%と才能を開花させたクレイザ。トレード市場でも人気の彼だが、来シーズンのサラリーは182万ドルとトレードするには惜しいほどのお手頃価格。ディフェンスが中に収縮しがちになることが予想されるこのロスターで、今シーズン試投数が増えたものの%が落ちた3Pでの活躍を期待したい。

 バックアップについては、ここにベテランのPG(まだプレーする意思があればG・ペイトンとか?)とC(同じくD・デイヴィス?)を加えれば問題がない。ただ、スミスとの再契約が成立しなかった場合、計画が大きく狂う。

 このバックアップのメンバーでシックスマンとなるのは間違いなくスミス。AIもビラップスもベテラン。二人を安心して休ませつつ、起用するためにも実力のあるバックコートプレイヤーがベンチにいる必要がある。
 スミスがナゲッツがマッチできないほどの額でチームを離れた、と仮定すると、PGとSGとでミドル例外条項をフルに使っての補強が必要となるかもしれない。
 候補としては、
 ・SGにベテランのマイケル・フィンリーを獲得し、PGにオーランド・マジックからFAのカルロス・アローヨとちょっと攻撃的PGを獲得することでカバーする案。
 ・最近大人しい分、サラリーも結構かかりそうなリッキー・デイヴィスを獲得し、PGに最低保証で獲得できそうな選手(D・ディカウ、J・ディクソン)を獲得することで補う案。
 ・思い切ってミドルいっぱい使ってジャネロ・パーゴを獲得できれば、SGを最低保証で契約可能な選手(C・ジェイコブセン、D・ブラウン)で済ませる案など。
 SGとしてはフィジカルなプレーができるモーリス・エヴァンスも絡められたら言うことなしだが。

 Cの獲得希望としては、第一希望は現役続行を決めたアロンゾ・モーニング。怪我の回復状態が気になるが、それがクリアできていれば、出場時間は限られるものの、いまだにインサイドでの存在感はあり、再建に突入したマイアミ・ヒートとの再契約を選択しない可能性は充分にあるはず。他では、ゴールデンスティト・ウォーリアーズからFAとなるパトリック・オブライアント。ウォーリアーズでは出場時間を得られなかったが、2006年9位指名の才能を格安で得られれば、それに期待したい。サイズのある(216)プリモ・ブリザック、昨シーズンも4.3得点・3.4リバウンド・1.2ブロックと仕事をこなしたセオ・ラトリフなども候補か。スターターがジャンプショットも打てる両選手なだけに、ここでは力負けせずしっかりインサイドを守れるタイプの選手を選択したい。


 以上の結果から、予想パターンは2つ。

 スミスと再契約できた場合

 チョウンシー・ビラップス(控え、J・ディクソン、D・ディカウ、A・カーターのいずれか)
 アレン・アイヴァーソン(JR・スミス)
 テショーン・プリンス(クレイザ)
 ラシード・ウォレス(ネネ)
 マーカス・キャンビー(アロンゾ・モーニング)


 スミスと再契約できなかった場合

 チョウンシー・ビラップス(C・アローヨ、J・パーゴorJ・ディクソンorD・ディカウ)
 アレン・アイヴァーソン(M・フィンリー、R・デイヴィスorM・エヴァンス)
 テショーン・プリンス(クレイザ)
 ラシード・ウォレス(ネネ)
 マーカス・キャンビー(アロンゾ・モーニング)


 これでいいと言えば、いいんだが…。

 最後の仕上げにラシード・ウォレスをもう一度トレードする。
 ウォレスの契約最終年というトレード価値を利用し、再建に入りたがっているチームへトレードする。

  ご指摘頂きナハラがFAであることが判明。その為、成立せず(6/27訂正)
  ノヴィツキー+E・ダンピアーとのトレードをウォレス+キャンビーで検討しましたが、キャンビーのディフェンス力を失うのは危険と判断しました。
 ・ダラス・マーベリックスとのトレードでダーク・ノヴィツキー獲得
  今プレイオフでの敗退を受け、チーム改革に乗り出す。その際にはノヴィツキーのトレードも視野に入れる。
  そう報じられたマブス。これはトレード内容と言うよりは、チーム改革の意思があるか否かにかかっているように思える。
  もし、意思があればウォレスとナヘラが共に契約最終年で、サラリーは合計約1900万ドル。ノヴィツキーが来シーズンは1800万ドルで、あと3年契約を残している。更にこのトレードを実行し、ジョシュ・ハワードへのチームオプションを行使せず、ロスターが今のままだと仮定すれば2010年のオフには大きくサラリーキャップを空けることができるのだ。しかし、それでも、将来の1巡目指名権を付ける必要があるだろう。できれば1つで。
 ・ゴールデンスティト・ウォーリアーズとのトレードで、アル・ハリントン獲得。
  この新生デンバー・ナゲッツの弱点はインサイドの得点力不足。それを補う為にハリントンを獲得する。ウォーリアーズも今シーズン、プレイオフ進出を逃した上、バロン・デイヴィスとの契約交渉次第では再建へと歩む可能性もある。そこで、ウォレス+ナヘラで、ハリントンとスティーヴン・ジャクソンを獲得する。ハリントンもジャクソンも契約が2年残っており、1年再建を早めることができる。さらには来年にいいFAが獲得できなかった場合は、そのまま大人しくしていれば、2010年にキャップスペースを空けておく事もできる。更に、このトレードではナゲッツは来シーズンのサラリーを250万ドルほど抑えることに成功しており、前述の通り、ラグジュアリータックス支払いの分も含めれば500万ドルの支出削減となる。
 ちなみに、このトレードはウォレスを獲得してからルール上、再びトレードできるのが確か60日後からとなっていたはずで、それ以降となる。その為、トレーニングキャンプに間に合わせようと思えば、急ぐ必要がある。


 第一希望でまとめた最終的な案

 チョウンシー・ビラップス(控え、J・ディクソン、D・ディカウ、A・カーターのいずれか)
 アレン・アイヴァーソン(JR・スミス)
 テショーン・プリンス(クレイザ)
 ラシード・ウォレス(ネネ)
 マーカス・キャンビー(アロンゾ・モーニング)

 あとは、HCのジョージ・カール氏に気合を入れなおしてもらうこと、だ。
 「今年からは選手たちに厳しく接する」
 と話したカールHC。
 主力がベテランとなることで、結果さえ残せば不平を言う選手はいないはず。AIにピストンズの面々は厳しいとされるラリー・ブラウン氏にしごかれた経験もある。

 これでウェスタン・カンファレンス、ノースウェスト・ディヴィジョンでユタ・ジャズを抜いての首位を目指す。
 不安がないわけでは、もちろんない。
 キャンビー、ネネ、モーニングの健康状態。ビラップスとAIの併用の実現と、したとしてもサイズの不足。ラグジュアリータックスが課税される状況下でのミドル例外条項での補強が認められるかどうか、同様にスミスとの再契約。ポストアップから得点ができるインサイドプレイヤーの不足。AIにウォレスとの再契約問題など。

 ウェスタン・カンファレンスにはシャックに、ダンカン、スタウダマイヤーなどインサイドに核を持ったチームが多い。それに対抗するには、機動力のあるディフェンスができるかどうかにかかっていると考えている。
 ここまでできた、と仮定しても、やはり鍵はカールHCの手腕、ということになるだろうか。

 asua


 ノヴィツキーはかなり無理かなぁ…。
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