Rebuild             


第22回、「Rebuild−チーム改造計画」
優勝ではなく、今のベストのチームを目指して!
ニューオリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ!

 現状でも十分、昨シーズンの成績(38勝44敗)以上の躍進が期待できるホーネッツ。
 ですが、Rebuildへの要望が多いので頑張ってみることにします(笑)。


8/7現在の主なプレイヤー

  PG クリス・ポール(16.1得点&5.1リバウンド&7.8アシスト、3P28.3、FG43.0、2.2スティール)
            バックアップ ボビー・ジャクソン(11.4得点&3.1リバウンド&2.8アシスト、3P38.9、FG38.2)

  SG デスモンド・メイスン(196、10.8得点&4.3リバウンド&0.9アシスト、3P16.7、FG39.9)

  SF ペジャ・ストヤコビッチ(18.2得点&5.8リバウンド&1.9アシスト、3P40.4、FG46.1)
            ラシュアル・バトラー(6.5得点&3P.37.3)

  PF ディヴィッド・ウェスト(17.1得点&7.4リバウンド&1.2アシスト、FG51.2)
            ヒルトン・アームストロング(1巡目12位指名ルーキー。211cm、106s)

  C  タイソン・チャンドラー(5.3得点&9.0リバウンド&1.0アシスト、FG56.5)
            マーク・ジャクソン(6.5得点&3.4リバウンド&0.7アシスト、FG48.9)




 まずはインサイド。ここではクリス・アンダーセンが反薬物プログラムに違反し、リーグを追い出されていなければ、問題解決の大きな助けとなったのだろう。しかし、彼は2年(問題発覚が2006年3月)は復帰できない。

 となると、別でインサイドを補うしかない。

 D・ウェストは期待以上の働きを見せてくれており、M・ジャクソンも相応の答えを出してくれている。
 そこへサイズのあるT・チャンドラーが加わったわけだ。私なら正直、チャンドラーについては能力と契約内容とを秤にかけた場合、絶対に獲得を狙わないだろう。しかし、もう取ってしまった以上、彼に期待するしかない。
 期待できる点としては彼のスタッツが26.8分という短めのプレータイムの中で生み出されたということだろうか。だが、一方でそうならざるを得ない理由として、このプレータイムでのファール数が3.8(リーグ3位、1位は36.6分でA・ハリントン、4.0。2位は30.6分でS・オニール、3.9)。・・・やはり、放出を考えたいところだが、この数字で契約残が5年あり、年平均は1000万ドルを超えるようなプレイヤーをとっていただけるチームはリーグひろしといえど1チームしか私には心当たりがない。
 本来ならば、このニューヨーク・ニックスとのトレードで、モーリス・テイラーを獲得し、サラリーキャップを空けて・・・と続けたいところ。だが、チームの土台を支え、来シーズンいっぱいで契約の切れるPJ・ブラウンを放出し、チームが獲得したことを考えると、このトレードはいうなれば「元の形に戻す」ことになり、チームが行なうとは考えられない。行なった場合、一緒に放出したJ.R.スミスの分だけ「赤字」になるだけのことである(彼はバイロン・スコットHCとの不仲が囁かれてもいたが)。


 ホーネッツの現時点においての来シーズンのサラリー総額は4430万ドル+ボビー・ジャクソンにルーキー2名のサラリーだ。
 B・ジャクソンについては契約内容が明らかにされていないが、hoopshypeによるとそのサラリーは338万ドルから487万ドルの間。そこで450と仮定。続いて、ルーキー2名については同66万ドルから205万ドルの間とされており、1人150万ドルと仮定する。

 すると総額5130万ドルとなる。来シーズンのサラリーキャップは5313万ドル。183万ドル分だけ、キャップ上、有利なトレードが可能となる。


(1)案
 そこで私はインサイドに欠ける「器用さと幅のある得点力」を求め、フェニックス・サンズからボリス・ディアウ獲得を提案したい。
 ホーネッツはデスモンド・メイスンに将来のドラフト1巡目指名権を、サンズにはカート・トーマスとボリス・ディアウを放出してもらう。
 13.3得点&6.9リバウンド&6.2アシスト、とインサイドのプレイヤーとしては驚異的なアシスト数と誇るディアウ。
 しかし、一方でサンズは今回のドラフトでラグジュアリータックス支払いを避ける為に、指名を避けるほど支払いを嫌っており、財政状態にゆとりがあるとはとてもいえない。
 スタッツ上はとんでもなくサンズに不利なトレードだといわざるを得ない。しかし、サラリー上、サンズはこれで今シーズンでは110万ドルのサラリーカットに成功し、来シーズンでは1059万ドルのサラリーカットを実現できる。もし、これで新たに獲得したメイスンとミドル例外条項クラスでの再契約を交わしたとしても500万ドルほどの減額となる。
 また、アマレ・スタウダマイヤーが復活すればディアウのプレータイムがどうなるか予測が付かない。さらにサンズはオフに失ったティム・トーマスの穴を埋めなくてはならない。ディアウが抜ける穴はスタウダマイヤーが埋めてくれるだろう。そして、T・トーマスの穴をメイスンが埋めることができる、との計算がサンズ側で成り立てば、あるいはこのトレード、成立するかもしれない。
 ホーネッツのメリットはいうまでもない。

 続いて、サイン&トレードをまとめ、ボンジ・ウェルズを獲得。30歳になるウェルズだが、昨シーズンは13.6得点&7.7リバウンド&2.8アシストと立派。3Pはキャリアを通して試投数も少なく、そこでの期待は大きくないがその点はスペシャリストのペジャを獲得したことで十分、フォローできる。一方で、フィジカルなプレーを嫌うペジャとのコンビは相性もいい。更に19分のプレータイムで5.6得点としっかり仕事をこなした昨年のドラフト23位指名のフランシスコ・ガルシアをバックアップに獲得したいところ。年齢と共にスターターとバックアップが入れ替わることも考えられ、今後数年、SGで悩む必要はなくなる。
 代わりに出せるプレイヤーといえばマーク・ジャクソンとディヴィッド・ウェスト。しかし、キングスは既に並々ならぬフロントコートの陣容を誇っており、ウェストにジャクソン獲得を望むとは考えにくい。そのため、このトレードをアトランタ・ホークスを含む3角トレードとする。

   ・キングスからホーネッツへ ボンジ・ウェルズ+フランシスコ・ガルシア
   ・ホーネッツからホークスへ マーク・ジャクソン+ディヴィッド・ウェスト
   ・ホークスからキングスへ  ジョシュ・チルドレス+サリム・スタウダマイヤー

 ホークスの放出プレイヤーはチルドレスがジョシュ・スミスになってもいい。スタウダマイヤー放出はスピーディ・クラクストン獲得でプレータイムの減少が考えられ、また獲得するということはそこにチームフロントが不満を持っていると考えた為。さらに、ホークスはアル・ハリントンの離脱がまず間違いなく、リバウンドとインサイドでの得点力の補強が必要となるため、M・ジャクソン、ウェストの獲得を望むのではないか。また、ハリントンのサイン&トレードを前にホークスが一応の形を整えておくことで、トレード先と交換要員に幅ができ、条件も多用にでき交渉も有利に進めることができるのではないだろうか。
 キングスとしてはウェルズとの再契約交渉が失敗に終わったと言われる今、スピードのあるスタウダマイヤーに期待の若手チルドレスが獲得できるのは大きいだろう。場合によってはスタウダマイヤーをビビーの契約が切れる3年後までに育て、後継者とすることを考えてもいいかもしれない。
 
  PG クリス・ポール(16.1得点&5.1リバウンド&7.8アシスト、3P28.3、FG43.0、2.2スティール)
            バックアップ ボビー・ジャクソン(11.4得点&3.1リバウンド&2.8アシスト、3P38.9、FG38.2)

  SG ボンジ・ウェルズ(13.6得点&7.7リバウンド&2.8アシスト、3P22.2)
            フランシスコ・ガルシア(5.6得点&2.8リバウンド&1.4アシスト、3P28.5)

  SF ペジャ・ストヤコビッチ(18.2得点&5.8リバウンド&1.9アシスト、3P40.4、FG46.1)
            ラシュアル・バトラー(6.5得点&3P.37.3)

  PF ボリス・ディアウ(13.3得点&6.9リバウンド&6.2アシスト)
            カート・トーマス(8.6得点&7.8リバウンド&1.1アシスト)

  C  タイソン・チャンドラー(5.3得点&9.0リバウンド&1.0アシスト、FG56.5)
            ヒルトン・アームストロング(1巡目12位指名ルーキー。211cm、106s)

 結果、ホーネッツの陣容はこうなる。インサイドのプレイヤーがいずれも経験豊富とは言いがたいため、できればあと1人ほどベテランのCでも連れてきたいところだ。



というのがあくまでも「希望」でのトレード案。

(2)案
 実際問題としてディアウ獲得は難しい。放出の噂も全く聞こえてきていない。トレードに際してのスタッツ上のマイナスがサンズ側に大きすぎるのもある。
 代替案としてホーネッツがデスモンド・メイスン、マーク・ジャクソン、ブランドン・バスを放出し、サンズにショーン・マリオンを出してもらうというもの。
 これでスタッツ上の±はさほどなく、サラリー上のメリットはサンズに大きいのは変わらない。メイスン、M・ジャクソン、バスの3人とも契約は来シーズンいっぱいで、今シーズンでも150万ドルほどのサラリーカットに成功する。
 また、ホーネッツとしてもマリオンの契約残があと3シーズン。クリス・ポールと新たに再契約を結んだとして、それが始まるのはこのマリオンとの契約が終わってからとなるため、この状態を維持することは可能なはずだ。


 途中経過

  PG クリス・ポール(16.1得点&5.1リバウンド&7.8アシスト、3P28.3、FG43.0、2.2スティール)
            バックアップ ボビー・ジャクソン(11.4得点&3.1リバウンド&2.8アシスト、3P38.9、FG38.2)

  SG 

  SF ペジャ・ストヤコビッチ(18.2得点&5.8リバウンド&1.9アシスト、3P40.4、FG46.1)
            ラシュアル・バトラー(6.5得点&3P.37.3)

  PF ショーン・マリオン(21.8得点&11.8リバウンド)
            ディヴィッド・ウェスト(17.1得点&7.4リバウンド&1.2アシスト、FG51.2)

  C  タイソン・チャンドラー(5.3得点&9.0リバウンド&1.0アシスト、FG56.5)
            ヒルトン・アームストロング(1巡目12位指名ルーキー。211cm、106s)

 放出したプレイヤー
            デスモンド・メイスン(196、10.8得点&4.3リバウンド&0.9アシスト、3P16.7、FG39.9)
            マーク・ジャクソン(6.5得点&3.4リバウンド&0.7アシスト、FG48.9)



 続いてはSG。メイスンを放出したことでSGは不在。
 (1)案でも提案したとおり、ボンジ・ウェルズ獲得を提案したいが、代わりに放出できるプレイヤーがマリオン獲得のために既に放出してしまっており、いない。
 そこで、ディヴィッド・ウェストと今年のルーキー2名を放出し、ワシントン・ウィザーズからジャレッド・ジェフリーズをサイン&トレードで獲得した。
 すでにここまできていた場合、オフェンスよりもディフェンス力を何とかしたいと考えるのは普通。そこで、ミドル例外条項でのオファーをニューヨーク・ニックスから受けているジェフリーズとのサイン&トレードをまとめたい。だが、問題となってくるのはニックスのオファーに含まれているというトレードキッカーだ。トレードキッカーとは契約したチームからよそへトレードされた場合、そのプレイヤーのサラリーがあがるというもの。今のところ、ニックスのオファーには15%の昇給が約束されている模様。サラリーは15%上乗せになったとして599万ドルとなる。はっきりいって、ウェストを放出してまで得るものとしては厳しい。そのため、ウィザーズには将来の1巡目指名権を付与してもらわなければ話が合わない。
 だが、ジェフリーズのプレイヤーとしての資質は間違いなく素晴らしい。それが今のままなのか、成長しサラリーが格安と感じられるまでになるのかは、やってみないとわからない。ただ、ホーネッツとしてこのポジションにディフェンス力を得るというのは大きいのは確かだ。

 もしくはSG獲得案で、やはりウェストを放出し、ヒューストン・ロケッツからカーク・スナイダー(8.0得点&2.4リバウンド&1.5アシスト、3P35.7)とチャッキー・ヘイズ(3.7得点&4.5リバウンド&0.4アシスト、3P00.0試投数0)を獲得する。
 ジェフリーズのについては、長々と書いたのでの消すのがもったいないので消さないが、やはりこちらのほうがいいような気がする。
 ここでも17.1得点&7.4リバウンド&1.2アシスト、FG51.2を記録しているウェスト相手ではやはり、指名権をつけてもらいたいところ。ここはホーネッツフロントの交渉次第か。

 結果、ホーネッツのロスターは以下の通りになる。

  PG クリス・ポール(16.1得点&5.1リバウンド&7.8アシスト、3P28.3、FG43.0、2.2スティール)
            バックアップ ボビー・ジャクソン(11.4得点&3.1リバウンド&2.8アシスト、3P38.9、FG38.2)

  SG カース・スナイダー(8.0得点&2.4リバウンド&1.5アシスト、3P35.7)
            ラシュアル・バトラー(6.5&3P.37.3)

  SF ペジャ・ストヤコビッチ(18.2得点&5.8リバウンド&1.9アシスト、3P40.4、FG46.1)
            チャッキー・ヘイズ(3.7得点&4.5リバウンド&0.4アシスト、3P00.0試投数0)

  PF ショーン・マリオン(21.8得点&11.8リバウンド)
            ヒルトン・アームストロング(1巡目12位指名ルーキー。211cm、106s)

  C  タイソン・チャンドラー(5.3得点&9.0リバウンド&1.0アシスト、FG56.5)

 参考資料、ジャレッド・ジェフリーズ(6.4得点&4.9リバウンド&1.9アシスト。3P32.0%だが、試投数は0.7)

 放出したプレイヤー。
       デスモンド・メイスン(196、10.8得点&4.3リバウンド&0.9アシスト、3P16.7、FG39.9)
       マーク・ジャクソン(6.5得点&3.4リバウンド&0.7アシスト、FG48.9)
       ディヴィッド・ウェスト(PF 206 2年496万ドル 17.1得点&7.4リバウンド&1.2アシスト、FG51.2)


 やはり、インサイドが手薄。チャンドラーはファールが多いという実績もある。
 最低保障クラスでの獲得候補リストとしては、アーヴィン・ジョンソン、ジューク・ボスコー、マーカス・ファイザーなどか。希望ではスコット・ポラードあたりを獲得したい。最低保障では難しいかもしれないが。

  PG クリス・ポール(16.1得点&5.1リバウンド&7.8アシスト、3P28.3、FG43.0、2.2スティール)
            バックアップ ボビー・ジャクソン(11.4得点&3.1リバウンド&2.8アシスト、3P38.9、FG38.2)

  SG カース・スナイダー(8.0得点&2.4リバウンド&1.5アシスト、3P35.7)
            ラシュアル・バトラー(6.5&3P.37.3)

  SF ペジャ・ストヤコビッチ(18.2得点&5.8リバウンド&1.9アシスト、3P40.4、FG46.1)
            チャッキー・ヘイズ(3.7得点&4.5リバウンド&0.4アシスト、3P00.0試投数0)

  PF ショーン・マリオン(21.8得点&11.8リバウンド)
            ヒルトン・アームストロング(1巡目12位指名ルーキー。211cm、106s)

  C  タイソン・チャンドラー(5.3得点&9.0リバウンド&1.0アシスト、FG56.5)
            スコット・ポラード(3.8得点&4.8リバウンド&0.5アシスト)






 以上、Rebuild完了。


 このチームで優勝が狙えるか、と言われると難しい。
 理想である(1)案でひょっとしたら、可能性が見え隠れするかもしれない。
 だが、(2)案においても、ポールがフェニックス・サンズのスティーヴ・ナッシュのような存在感を示すことができれば!チャンドラーがCとして35分プレーできる程度にディフェンスを夏の間に上達して見せれば!プレータイム19.3分だったスナイダーが35分プレーすることで化けることができれば!との「期待感」は少なくとも確保したつもりだ。

 今回は、この企画で初めて「優勝」ではなく、強攻策ながら、現状でのベストの補強を考えたつもり。
 じゃんじゃん投票していただいたのに、お待ちいただくことになったホーネッツファンの皆様。いかがだったでしょうか。お待たせした分、オーバーヒートしそうなほどに知恵を絞ったつもりではあります。文章量も今オフのRebuildでは最長です。まぁ、長けりゃいいってもんでもないですし、自分でもダメだししているジェフリーズの分もありますが(笑)。

 よかったら、ご感想などお聞かせ願えると次の励みになります。
 掲示板、もしくはメール(nbafanspage@hotmail.com)までひと言、いただければ嬉しいです。

 asua


2006オフの改造計画履歴

ニューヨーク・ニックス

ロサンゼルス・レイカーズ

アトランタ・ホークス

オーランド・マジック

ニューオリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ


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