第16回、今シーズンラスト!チーム改造計画!

メンフィス・グリズリーズ!

確かな「強さ」を手に!?
J・ウェストGMの描く青写真、これで完成!?


トレード期限寸前。今シーズン、ラスト「Rebuild」!(トレード期限が過ぎると、トレード自体がありえなくなるので)


強豪、メンフィス・グリズリーズの誕生!


シーズン前予想では「プレイオフ進出を狙うも惜しくも」と言った位置に収まるだろうと思われた
グリズリーズ。しかし、オールスター明けの現在、53戦して31勝22敗で勝率.585、
ウェスタン・カンファレス同率6位。
5位のダラス・マーベリックスまでのゲーム差は2、9位のユタ・ジャズとのゲーム差は
5.5と好位置をキープ。

昨シーズンからHC、ヒュービー・ブラウンの元、チームディフェンスが形成され、
「派手だが、ミスが多い」と言われたジェイソン・ウィリアムスも頼れるPGとして成長し、
実力派シューターのマイク・ミラーも獲得。地味ながら攻守共に頼れるジェローム・ポージーも
しっかりチームの一翼を支えています。あとはエースとしての期待のかかるパウ・ガソルが
「化ける」のを待つばかり。

しかし、そんなチームの数少ない欠点の中で最も大きな「穴」が本格派センターの不在。
インサイドで競争の激しいウェスタン・カンファレンスからファイナルへ進出し、
優勝をもぎ取ろうと思えば、このポジションの補強は必須事項。
これまでカリーム・アブドゥル・ジャバー、シャキール・オニールと言うNBA史に残る
名センターを獲得し、NBAを席巻してきたジェリー・ウェストGM。
そして、その目に留まったのがゴールデンスティト・ウォーリアーズのC、エリック・ダンピアー。
身長は208cmとやや小柄ながら今シーズンここまで11.9得点(FG%・51.7%)&11.7リバウンドを
ウェスタンで挙げている貴重な本格派センター。
現在、その獲得にウェストも動いていると言われています。
で、その実現を考えた場合、私の考えたトレード案は以下の通りです。

グリズリーズが獲得するプレイヤー
 PG ニック・ヴァン・エクセル
 C  エリック・ダンピアー

ウォーリアーズが獲得するプレイヤー
 SG ボンジ・ウェルズ
 SF ボウ・アウトロー
 PF ストロマイル・スウィフト

以上です。
スタッツ上の比較で言いますと、
ウォーリアーズ側が 「+0.5得点&-1.5リバウンド&-3.1アシスト」 となり、
グリズリーズ側は逆に  「-0.5得点&+1.5リバウンド&+3.1アシスト」 となります。

ここまで「エリック・ダンピアー獲得をウェストが熱望」「本格派センター」とお伝えした以上、
「ウォーリアーズがそこまでのプレイヤーを放出するメリットは?」と疑問をもたれるのは
当然だと思います。
そのメリットですが、今シーズンはウォーリアーズはここまでウェスタン12位、
8位のナゲッツとのゲーム差は7ゲームとかなり絶望的な状況であることを考えると、
「現在」よりも「将来」に対して動くしかないのが実情。
放出したプレイヤーがヴァン・エクセルとダンピアー。
彼等のサラリー合計は来シーズンで約2000万ドル。
しかも、両プレイヤー共に来シーズンの契約が「プレイヤー・オプション」(プレイヤーの意思で
その金額で契約を継続するかFAとなるかが決定できる)で、これまでの成績からすると
ここまで不振なヴァン・エクセルが契約を継続(1182万ドル)し、
好調なダンピアーが更なるサラリーアップを求め(現在の契約では810万ドル)FAとなる、との見方ができます。
そうなるとチームとしましては、現時点において2000万ドルの二人のサラリーは上がり、
サラリーキャップも現時点での来シーズンサラリー総額4272万ドルがさらに上がり、FAでの戦力補強が行えず、
戦力増はダンピアーなど若手の成長頼みとなります。
また、現状をふまえたチーム状況に嫌気がさしてダンピアーがFAとなり、チームを出ていったりしたら目も当てられません。
そうなったとしてもチームサラリー総額は3400万ドルと大物FA取りには頼りない金額しか空きが確保できません。

それならば、この本格派センター、ダンピアーを餌にサラリーキャップに空きを作り、FA市場へ
戦力の獲得へ動いたほうがチームの為にはいいのではないか?
そこで先ほどの「B・ウェルズ+B・アウトロー+S・スウィフト」獲得となります。
アウトローは来シーズンの契約がすでに確定し、サラリーは535万ドルとなっていますが、
ウェルズの800万ドルはチームオプション(チーム側がプレイヤーをそのサラリーで確保するかFAとするかを
決めることが出来る契約)、スウィフトは制限つきFAでこちらも放出することを認めれば
599万ドル、計1399万ドルのサラリーカットができるわけです。サラリー総額は2800万ドルに。
しかも、アウトローの契約は来シーズンいっぱいで、再建の足かせとなることもありません。

グリズリーズもスウィフト・ウェルズの高確率な得点、アウトローのディフェンス力を失うのは
痛いですが、他にもシュートチャンスを欲しいるプレイヤーを抱えていますので、問題ないでしょうし
ディフェンスでもこれまでなかった「最後の砦」を手に入れるわけですから問題ないかと。
一つ心配なことはグリズリーズがもしオフにダンピアーがFAとなった場合、引き止められるかどうか。
これができなければこのトレードは全く持って無意味ですので、ここはウェストGMの手腕に頼りたいかと
思います。
あと、「癖がある」と言われるヴァン・エクセルですが、2005-2006シーズンまで契約がありますが
最終シーズンはチームオプションですので、J・ウィリアムスまたはチームと馬が合わないとなれば
サラリーカットを餌に放出することも可能でしょうし、戦力となってくれれば文句ないですし。

つまり、今回の「ダンピアー獲得」はグリズリーズ側にとって「ジェリー・ウェストGM頼み」なトレードとなります。
ウェストのスカウティング能力に誤りがあれば、ダンピアーはよくいるFAとなる前のシーズンだけ頑張って
高額長期契約だけしてお荷物と成り下がるプレイヤーかも知れません。オフにFAでチームを離れられれば
FA市場でそれなりのプレイヤー獲得に使えるはずだったサラリーキャップを埋めてしまっただけとなります。

しかし、見る目が確かで、FAとなっても引き止めることが出来れば、7月に30歳になるダンピアーですが
あと4,5年はフロントコートの核不在、なんて問題に悩まされずにすまなくなるわけです。


オマケ、予想スタッツ(残り30ゲーム)

J・ウィリアムス 12得点&8.1アシスト
P・ガソル 19得点&7.2リバウンド
J・ポージー 13.2得点&3.3リバウンド
M・ミラー 14.1得点
E・ダンピアー 9.3得点&12.3リバウンド
S・バティエ 9.3得点&4.3リバウンド


さて、このトレードは実現するのか。まぁ、そこが最大問題、と言うか問題が始まるかどうかと言う根本的な問題ですが(笑)。

asua


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