第14回、2003年オフ第2弾の「Rebuild」は

シアトル・スーパーソニックス!

かつて、人気、実力共にリーグ有数のチームだったソニックス。
果たして来シーズンは!?

シアトル・スーパーソニックス

長年、チームを支え優勝を渇望してきたエースで大黒柱のゲイリー・ペイトンを放出し、レイ・アレンを獲得した昨シーズン。

このチームの長所はなんと言っても先のレイ・アレンにブレント・バリーの長距離砲に加え、
期待に73%ほど応えたラシャード・ルイスを加えたバックコート陣。
そして、短所と言えば「未知数」ばかりが並ぶフロントコート。
そしてその多くの「未知数」への先行投資が祟り、サラリーキャップに空きがない点でしょう。
来シーズンのサラリーは現在、契約人数が10名で総額約4320万ドルと、来シーズンのサラリーキャップ予想額とほぼ同数。

以上の点から、チームが補強すべき点はバックコートのバックアップとフロントコート全般。
補強手段としましてはミドルレンジ例外条項(簡単説明しますと、
サラリーキャップがいっぱいのチームが使える400万ドルちょっとの別枠のサラリーだと思っていただければ。
サラリーキャップにはもちろん、計上されますが。
契約は最長で6年。昨年レイカーズがD・ジョージとこれで契約しました。)によるものと、トレード。
ん〜・・・。

うなってばかりもいられませんので実際に「改造」に着手したいと思います。
まず、最重要項目であるインサイドの補強。ここから手をつけていきたいと。

 その1 インサイド生成
 インサイドでのある程度の得点と、ある程度以上のリバウンドが期待できる「インサイドの主力」の獲得が
ここでの目標。
しかし、先に言ったチーム状況からエルトン・ブランドンやマイケル・オロワキャンディ、
もちろんティム・ダンカンなんかの「リーグの主力」級プレイヤーの獲得は事実上不可能。
そこでチョイスするのが、ディル・ディビス!
昨シーズンまでの所属チームであるポートランド・トレイルブレイザーズは
現在のチーム迷走の原因となる数々の(結果として)ミストレードを行ったボブ・ウィッシットGMを解任し、
今オフチーム改革をスタートさせようとしています。

「これまでのような額をサラリーとすることを望まない。」

そうオーナーのポール・アレン氏が言うように、チームはこれまでの「金満」のイメージを一新したい考え。
その資金力の差からポートランドとのトレードは才能はポートランドへ、
サラリー面でのメリットはポートランドから他のチームへ、
と言うものが多かったですが、この改革路線への変更はチャンスと言えます。

そこでFAのディル・ディビスがポートランドとのサイン&トレードでチーム入りしてくれればと。
代わりにソニックスが放出するプレイヤーとしましては、昨シーズン10.1得点&4.5リバウンドと23歳若手のPF、
ブラディミル・ラドマノビッチ。ラシード・ウォレス放出を画策するブレイザーズにとって、
若手PFで期待感があり低サラリーしかも新顔となると、悪い話ではないかと。
もちろん、現時点においてディビスの契約金額がわからない為、
サラリー上の釣り合いを取るための「+α」の放出要因についてははっきりとはわかりかねますが、
できればここでカルヴィン・ブースも放出できれば。それがダメなら、ヴィタリー・ポタペンコ、
それでもダメなら最終手段としてジェローム・ジェームスで。

ここまでの話を読んで、「ミドル例外条項でのディビス獲得は?」と思われた方もおられるかと思います。
確かに近年成績が下降気味で、年齢的にもそろそろ考慮の余地のあるディビスですから可能かもしれませんが、
あえてこのミドルレンジ例外条項を取っておいたのにはわけが。

今オフ最大の補強、アロンゾ・モーニングをこの例外条項で獲得へ!

昨シーズン、全欠したとは言えそのサラリーは2000万ドルを超えたモーニングを
わずか400万ドルちょっとで獲得しよう、というのは確かに無謀かもしれません。しかし、現在も悩まされている肝臓疾患で復帰しながら、昨シーズン全欠となったモーニングにそういった不安と、ブランクに高額契約を躊躇する動きもあり、
「契約金額はミドル条項前後では?」との報道もあり、
それならば!とその情報を鵜呑みにしての話です(笑)。
もちろん、全盛期のような20得点&10リバウンド&2.5ブロックのような活躍を期待もしていません。
ブランクからシュートタッチの狂いもありましょうし。リバウンドとブロックでそれなりを活躍をしてくれればそれで。
もちろん、このディビス・モーニングの両方がこの条件下で取れれば文句ないですが、
モーニングがサイン&トレードでないと無理となった場合にはジェローム・ジェームスの放出もためらわず、
決行して欲しいと思います。まぁ、無理なら対象をエルデン・キャンベルにするとか。

 これで
  PF:ディル・ディビス(控えカルヴィン・ブース。おそらく彼が売れ残るだろうと・・・。)
  C :アロンゾ・モーニング(カルヴィン・ブース)
 となり、立派なフロントコートが形成されます。


 その2 バックコート補完
 バックコートはフロントコートと違い、レイ・アレン、ブレント・バリーと
シュート力、シュートセレクションに優れたSGを二人も擁し、SFには将来性に満ちたラシャード・ルイスがいる。
これをどうすれば、次のステップへ進めるか、というのがここでのポイント。
 考えられる手は2つで、一つは最近実際にしているようにレイ・アレンをPGとして起用し、その成長を待つと言うもの。
 二つ目は誰か頼りになるPGを獲得する、と言うもの。
 前者をとるのであれば、今オフの豊富なFA市場の中で買い叩けそうなベテランPGとSG、さらにSFを獲得すればいい。
例を挙げれば、まだ時間さえ制限すれば活躍できることを示した
ティム・ハーダウェイ、シューターとしての能力には疑いの余地のない(逆に言うと他のことはできない)ジム・ジャクソン、
SG・SFの両方のディフェンスができるケンドール・ギル、など。
 これらを最低保障給で獲得すれば

 PG レイ・アレン(控えティム・ハーダウェイ)
 SG ブレント・バリー(ジム・ジャクソン)
 SF ラシャード・ルイス(ケンドール・ギル)
 PF ディル・ディビス(カルヴィン・ブース)
 C  アロンゾ・モーニング(カルヴィン・ブース)

 と言った布陣が形成される。明らかにチームとしての「波」の大きそうだが、
モーニングの復活具合に加え、アレンのリーダーシップ次第では恐ろしいチームへと変貌を遂げる可能性さえ十分ある。

 また、二つ目の案の「外部からPGを獲得」案となると実際問題、苦しいと言わざるを得ない。
まず、サラリー面での負担を嫌うソニックスのオーナーが
これまで以上の大幅なサラリー増に首を縦に振るとは考えにくく、
それがなければアンドレ・ミラーのサイン&トレードと言う案もあるのだがそれがあるために難しいのが実情。
また、それならばサラリー面で等価なプレイヤーの放出、と言うことになるわけだが、
これもささやかな「財産」をインサイド補強に費やしている計算になっているため、空に近い。
また、B・バリーなどはあのサラリーでは貴重なプレイヤーのため、放出は避けたい。

 となると、残された道は最低保障給での実力派PGの獲得か、B・バリーを軸としたトレードのどちらか。
 もちろん、前者はチームが優勝に近いわけでもなく、チームが大都市にあるわけでもないバックスには不可能な話。
 つまりはB・バリーを軸としたトレードのみが残された道となるわけです。
 そこで獲得すべき実力派のPGは?となるとG・ペイトン?フロントとの仲たがいで放出されたとの噂もあるペイトンの再獲得はありえない。
 ブレビン・ナイト?ディフェンスでは定評があるも、オフェンスではその評価が裏返る。スターターを任せるには苦しい。
 サム・キャセール?シュート、ディフェンス、クラッチタイムと全く問題なく、
サム・キャセールだろう、と。しかし、SGにはD・メイスン、M・レッドと豊富な人材を揃えるバックスが
B・バリーをキャセールを放出してまで獲得したプレイヤーかと言うと答えは間違いなく「No」であると思われる。
 ならば、最終的に考えられるのが「三角トレード」。
バックスは長年、インサイドの核を望んでやまない状況が続いているも、
なかなかその夢は達成できずに現在、低迷期を迎えいる。ソニックスがB・バリーを放出し、
バックスはインサイドの核を得て、ペイトンを残留させればダブってくるキャセールをソニックスへ放出する。
この絵を完成させうるチームは、人材、サラリーキャップの面からロサンゼルス・クリッパーズしかないでしょう。
 ソニックスはクリッパーズへB・バリーを放出し、
クリッパーズはM・オロワキャンディ(もしくはエルトン・ブランド)とサイン&トレードの契約を結び
バックスへトレード、バックスはキャセールをソニックスへ!

(注:2サラリーキャップを超えているチーム同士のトレードは
交換要員の総額サラリーがほぼ同額であることがルールで定められている。
このケースだとサラリーキャップを越えていないチームをトレードに加えることにより、
選択枠が格段に広がる。また、サラリー調整用に出せる人材も
このプランどおりだとソニックスにはおらず、他の選択の余地がない、と言うのも事実。)

 すると!

 PG サム・キャセール(控え:ティム・ハーダウェイ)
 SG レイ・アレン(ジム・ジャクソン)
 SF ラシャード・ルイス(ケンドール・ギル)
 PF ディル・ディビス(カルヴィン・ブース)
 C  アロンゾ・モーニング(カルヴィン・ブース)

 とまさに一躍イースタン最強のチームが誕生することになります!
 が、しかし・・・。結果むなしく、サム・キャセールのトレードが決まり、
 この案も机上の空論としてさえ存在することを許されないものとなりました。
 そうなると、この「外部からPGを獲得」案での新案が必要となります。
 そこで考えついたのが、サクラメント・キングスのボビー・ジャクソン&ダグ・クリスティのパックでのトレードで
 B・バリーを軸にトレードか、
 2PGシステムに限界を感じ始めているホーネッツにD・ウェズリーとB・バリーのトレード。

 言うと、多分後者のホーネッツとのトレードが実現可能かと。

 で、最終的には

 PG D・ウェズリー(T・ハーダウェイ)
 SG レイ・アレン(ジム・ジャクソン)
 SF R・ルイス(ケンドール・ギル)
 PF ディル・ディビス(カルヴィン・ブース)
 C  エルデン・キャンベル(カルヴィン・ブース)  ←モーニングのネッツ入りが濃厚となったため・・・。

 でいかがでしょう?
 ウェズリーがPGとしてスコアラーを抱えるチームで地味に働きに徹することができるのか、
 キャンベルがどこまでインサイドでがんばれるのか、
 など、確かに問題もありますが、現状よりは「優勝」に近いのではないでしょうか。

 もう少し、FAの状況を見ての公開としたかったのですがどうも早すぎるFA市場の動きに適応できそうにないんで(笑)。
 本当のところ、オフまでにためてた「改造計画」はシカゴと、ソニックスとレイカーズの3つでレイカーズが不必要となった今、
 もはや、「貯金」がなくなったため、次回の「改造計画」はちと、時間がかかると思いますが・・・。

 また、気長にお待ちください(笑)。

 asua




↓バックナンバーはこちらから!


inserted by FC2 system