第9回はリクエストいただきました
(お待たせしました、リクエストありがとうございました!)


オーランド・マジック!


グラント・ヒル、トレィシー・マグレディの2人を獲得した時から
「優勝」の姿が見え始めたマジック。
シャック、ペニーを擁しながら叶えられなかった夢を
この2人に託したわけです。
ヒルの長期戦線離脱を経て、今シーズン。
果たして!?


オーランド・マジック

シャック・ペニーのコンビに「シカゴ王朝」を支えた
名PFのホーレス・グラント(シアトル、ロサンゼルスを経て現在もマジック)を
FAで獲得し、ファイナル進出を果たしたオーランド・マジック。
スウィープでファイナルを終えるも、若い2人とチームにファンの誰しもが
近い「王朝」の創設を信じていました。

しかし、その後、そのシャック、ペニーの怪我で期待通りの結果が出せず、
FAでシャックがオーランドを離れたのを機に早くも再建期に入ります。

ペニーにジョーダンとなることを望んだチャック・ベイリー。
PGとしての自分を信じたアンファニー”ペニー”ハーダウェイ。
そんな2人に賭けられた「夢」が敗れ、2人がチームを去り
また、新たな「力」を必要としたマジック・・・。

ジョン・ガブリエルGMはHC(ヘッドコーチ)として若いドック・リバースを招き、
ドック・リバースHCもその期待に応え、「アンチ・スター集団」を束ね
見事プレイオフ半歩前までにチームをまとめて見せました。

そして、そのシーズン後の2000年夏。
リーグ有数のオールランダーにして稀代のスコアラーとして才能さえ見せ始めた
デトロイト・ピストンズのF、グラント・ヒル。
荒削りながら垣間見せる才能と多大な可能性は誰しもが認める期待の若手、
トロント・ラプターズのトレシー・マグレディ。
この両プレイヤーをFAで獲得し、
一気に「優勝」への夢を駆け上がる、かに見えたのですが・・・。

ヒルの怪我による長期戦線離脱、
新たに獲得したベテラン勢の予想以上の衰え、
両ビックプレイヤー獲得のサラリーへの余波、など
「優勝」への道はそう容易いものではありませんでした。


しかし、2002−2003シーズン。

期待のグラント・ヒルも好調な滑り出しを見せ、
マグレディの疑いようのない成長、
そして、これから語られる大いなる「大補強策」(笑)!

オーランド・マジックのシンデレラストーリーがまた再び!




まず、確認しておきたいのが現有の主力メンバー。

PG ダレル・アームストロング
SG トレイシー・マグレディ
SF グラント・ヒル マイク・ミラー パット・ギャリティ
PF ホーレス・グラント ショーン・ケンプ パット・ブルーク
C 事実上不在


「事実上不在」。
これは本来PFであるべき、ケンプやH・グラントをCとして起用せざるを得ない
状況を意味し、それはまた「正統派センター」と称される多くのセンターや
「優勝」へは避けて通れない
レイカーズの「怪物」には到底適わないことを意味します。
なら、どこから補強するのか!?
異論の余地はないと思われます。
Cでしょう。

しかし、C不足の時代にどこから「正統派センター」を確保するのか!?
オーランドファンが愛して止まないティム・ダンカン。
彼は確かに喉から手が出て口が裂けようとも欲しい人材。
ですが、サラリーキャップの問題で獲得はまず不可能とのこと。
ファイナルでの「怪物」との対戦経験もあるディケンベ・ムトンボは
今シーズンに賭けるニュージャージー・ネッツに先を越されました。

そこで私はロサンゼルス・クリッパーズの
マイケル・オロウォカンディを挙げたいと思います。
オフに契約延長の機会がありながら満足のいくオファーを提示しなかった
フロントに対して失望し、今シーズン終了後FAとなる
オロウォカンディは確実にチームを去ると言われています。
そうなるとタダでオロウォカンディを失うより、なんからの
「見返り」を手にしたいと思うのは当然。
そこでクリッパーズが欲する人材像と言えば
ケチで有名なオーナーの意向により何よりまず「安い」こと。
それから実力が論じられます。
しかも、契約年数が長ければ言うこと無しでしょう。

そこでオーランド・マジックとして提示してもらうプレイヤーは
マイク・ミラー。
契約期間が今シーズンを含め2シーズン。
平均年俸は300万ドルちょっと。
しかも、昨シーズンには15.2得点のアベレージを残した実力派!

しかも、クリッパーズには今ドラフトで獲得した
メルヴィン・エリィに
ベテランのショーン・ルックス、
ダラス・マーベリックスから獲得したワン・ジジと
センターを3人もオフに補強し、
放出後のチームを想定していることから
放出する気はかなりある、と見ていいかと。
更に言えば、期待されながらドラッグ問題に怪我と
ここのところいいところのなかった
(プレー面もチーム営業面に対しても)
ラマー・オドムの穴を埋めるべくマイク・ミラー獲得は悪い話ではないでしょう。
なにより、600万ドルで1年のオロウォカンディと2年のミラーでは
経営上、明らかにミラーの方が「お買い得」。
なんなら、指名権でも付けて。
プレーはまだ、未完成で怪物相手に対等に戦えるわけではありませんが、
パワー面ではカバーできるインサイド陣をマジックは擁していますので
そこら辺の差し引いてもチームとっては大きいかと。

そしてあわよくば、ポジション的に余ってくるラマー・オドムも
多少の代償(パット・ブルーク、ショーン・ケンプぐらいで)で獲得できるようなら
獲得したいところ。
SFとしての多彩さよりも私は器用なPFとして
成長して欲しいプレイヤーと思っています。
PFにベテラン勢を配しているだけにそのポジションの将来性が問題になるでしょうから、
SF、PFの両ポジションのバックアップとして獲得し、
将来的にはPFに定着してくれれば。
(余談ですが、体重はまだ足りないにしても208pの身長は十分!)
最近問題も多く、今シーズンも怪我で出遅れ、成績も下がり気味なので
今シーズン後のオフに控える
再契約交渉もオロウォカンディ、D・アームストロングとかぶり、
難しいものとなるでしょうが、ジョンGMの手腕によっては
あり得なくもないかと。
逆にアンドレ・ミラーは同じく欲しい人材ですが、
オフの再契約がほぼ、不可能に近いのでオドムを選択したいかと。

しかし、ここで注意しておきたいことが(誰に(笑)?)。
パット・ギャリティを出してしまうと、G・ヒル、オドム、それにPFの各プレイヤーと
Fの皆が3Pを得意としないプレイヤーで構成されてしまう結果となってしまいます。
ゾーンディフェンスが可能となったNBAにおいて、オフェンスの「外」特に
サイズのあるプレイヤーによる「外」の重要性は高くなり
ギャリティの3Pは失うと大きな損失となってしまうでしょう。
その為、オドムはギャリティを出してまで獲得してしまうと
チームの知名度的な豪華さは増しますが、組み合わせとしてはいただけません。
その為、「ギャリティ放出、オドム獲得」までしてオドム獲得に走ってはいけません。

ここまでの結果、

PG ダレル・アームストロング
SG トレイシー・マグレディ
SF グラント・ヒル パット・ギャリティ
PF ホーレス・グラント ショーン・ケンプ ラマー・オドム
C マイケル・オロウォカンディ

となります。

インサイドに関しましては基本的にはケンプがスターターのPFを勤め、
H・グラントにはPF・Cの両ポジションのバックアップをしてもらいます。
オドムに関しましては、その器用さを買ってG以外の全てのポジションを
してもらいます。そして、最終的にはPFに。

アウトサイドですが、ここから先はオーランドがまだ残している
454万ドルのミドル枠を使ってのベテランGの
補強でカバーします。

希望としましては
G・ヒルがゲームメイクしている間は外から打て、
G・ヒルが下がっている時間帯にはゲームメイクも巧いPG。
体力のあるT・マグレディのバックアップとして
外からの確実なシュートを期待できるSG。
この2プレイヤー。

そうなると上がってくるのが
PGではティム・ハーダウェイ。
SGではデル・カリー、もしくはジム・ジャクソン。

PGのハーダウェイは言うまでもなく
前触れのない3Pにスピードは落ちているものの
巧いカットインと得点力があり、
ゲームメイクも巧み。
ただ、近年怪我に泣かされがちですが
D・アームストロングのバックアップとして15分前後の
出場時間ならば、まだまだ十分に戦えるかと。

SGですが、デル・カリーは少し年を取りすぎている感があり、
ジム・ジャクソンはディフェンスが下手。
しかし、時間的には一試合平均10分ちょっとなんで
デル・カリーでいきたいかと。
できましたら、トロントと契約に至ったボション・レナードあたりが
獲れると申し分なかったのですが
今更言っても仕方のない話で・・・。

結果として。

PG ダレル・アームストロング(控え ティム・ハーダウェイ)
SG トレイシー・マグレディ(デル・カリー)
SF グラント・ヒル(パット・ギャリティ)
PF ショーン・ケンプ(ラマー・オドム)
C マイケル・オロウォカンディ(ホーレス・グラント)

となります。
インサイドのH・グラント、ラマー・オドムに怪我の心配があり、
グラント・ヒルもどこまでの「復活」をシーズンを通して期待できるかは
今だ未知数・・・。
エースとしてどこまでマグレディがチームを引っ張れるかも
メンバー構成が濃いだけに重要な点となります。


狙うは「優勝」だけにそう容易くもないでしょうし、
確実、とは誰も言い切れません。
ただ、言えるのは今シーズン如何にグラント・ヒルが
完全に近い復活を遂げようとも
現状のままでは到底、優勝することは不可能。
そこで私が考えられるだけの手を考えて
出した結論がこれです。

少なくとも現在、オーランド・マジックの
補強策としましては、私の中ではこれがベストです。

GMのジョン・ガブリエル氏が如何に動くのか。
それとも動かないのか。
また、別の動きを見せるのか。
これまで私の中では高評価に値する働きを我々に見せてくれている
敏腕GMだけに、チームに対する期待も高いものがあります。

他にギャリティを出してバックコートの充実を図る、等の案も
あったにはあったんですが、チームプレイヤーのギャリティを出してまで
欲しい選手で獲得可能な選手、また噂のある選手となると
難しかったので、今回フロントコートを充実させ
G・ヒルの負担を減らす、と言う方向性でいかせていただきました。

シーズン後、このコラムが「ネタ」になっているのか。
それとも伝説となっているのか。


これがオーランドではなく、
私のシンデレラストーリーの始まりになったりして(笑)。


asua




予想(希望の間違い?)スタッツ

ダレル・アームストロング 8.7得点&3.2アシスト&1.1スティール
トレイシー・マグレディ 27.8得点&5.4リバウンド&3.7アシスト
グラント・ヒル 16.3得点&6.7リバウンド&5.9アシスト
ショーン・ケンプ 8.8得点&7.3リバウンド
マイケル・オロウォカンディ 11.2得点&9.3リバウンド&2.1ブロック
ティム・ハーダウェイ 5.3得点&3.2アシスト
デル・カリー 3.3得点&3P38.1%
ラマー・オドム 11.2得点&4.7リバウンド&3.1アシスト
パット・ギャリティ 8.9得点&4.3リバウンド
ホーレス・グラント 5.5得点&5.4リバウンド




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