Find Player      

正直、幽霊コラムと化していた「Find Player」ですが、今回は思わず動かされました。
とは言うものの、過去の紹介選手を見るとあまり、紹介後華々しい活躍をしているとは・・・。


第9回の紹介選手は

若手PGを3名紹介!

ニューオリンズ/オクラホマシティ・ホーネッツ クリス・ポール

 2005年ドラフト1巡目4位指名でNBA入りを果たしたクリス・ポール。
 「チームプレー重視のタイプとして評価の高い新人PG」(DUNK SHOOTより)
 とはあるが、ここまで17.4得点&6.3アシスト&5.2リバウンド&2.8ターンオーバー&2.1スティールと各スタッツで素晴らしい数字をあげ、得点でもチームにとって大きな存在となりえている。
 状況判断が素晴らしく、スピードもある。また、ショットすべき時にショットを打つことを知っている。FG%(45.8)が示すように無理に得点をとりにいっていないのがよくわかる。勝負どころでのショットも沈められる能力を備えている。
 将来的にはマイク・ビビーのように、近年貴重なチームの柱となれるPGへの成長が期待される。
 問題は183pとNBAではギリギリと言っていいサイズか。
 ホーネッツがここまで5割に迫ろうかと言う勝率を残せているが、これはこのルーキーに、安定しないながらも爆発力のあるデヴィット・ウェスト、チームの礎P.J.ブラウンの3者にによるところが大きい。
 チームはシーズン前にCのジャマール・マグロワを放出し、デスモンド・メイスンとドラフト1巡目指名権と金銭を獲得した。
 メイスンはここまでFG%・31.4の6.9得点と期待外れ。
 チームが現在の戦力としてのマグロワよりも、将来のドラフト指名権を選んだのにはこのポールの存在があったからだ、との考えはあながち外れてはいない気がする。





 シアトル・スーパーソニックス ルーク・リドナー

 今シーズンが3シーズン目となるリドナー。2003年ドラフト1巡目14位でNBA入りし、昨シーズンからスターターとして起用され、その期待に応え10.0得点&5.9アシストを記録。
 2005-2006シーズンはここまで期待されたほどの成長を数字では示せていないが、いいPGだと言い切ることは出来る。
 ターンオーバーを恐れてか、パスを出す時に一瞬の躊躇があるシーンがたまにあるが、それをのぞけばHCの要望どおりのゲームメイクをすることのできるPG。
 ゲームを一人で引っ張るとか、そういったチーム内でのウェイトを大きく占められるプレイヤーになれるかと言われれば疑問だが、既にそうであるようにチームにとって欠かすことの出来ないプレイヤーであることは間違いない。
 課題はディフェンス面での時折見せる無駄なファールか。決して早いとは言えない身体能力をディフェンス面ではどう補うのか。
 リドナーは経験を積ませれば、積ませただけいいPGになれるプレイヤーだと考える。そのためにも、シアトル・スーパーソニックスのプレイオフ進出は勝ちあがれるとは現時点では考えにくいが、チームの将来にも大きく影響するように思える。





 ユタ・ジャズ デロン・ウィリアムス

 NBA史有数のPG、ジョン・ストックトンの影を振り払うことが出来ないユタ・ジャズ。
 ストックトン以降、スターターPGが定着しない状況を打破すべく、1巡目指名権を2つ放出してまで獲得した3位指名権で獲得したのがこのデロン・ウィリアムス。
 サイズ(191)に恵まれ、パスを好み、ストックトンを彷彿とさせる。と言うのがドラフト時の彼の評価だ。
 確かにパスセンスは素晴らしく、スキルもしっかりしているのは見て取れる。ルーキーらしからぬ安心感もある。
 だが、彼もまた「ストックトンの影」に悩まされているように見えるのは私だけだろうか。それともこういうプレースタイルなのか。
 優れたPGにとって得点は選択肢の一つで、パスももちろんあくまでも選択肢の一つでしかない。その比重がどちらに傾いても状況を判断する上で「ベスト」な選択を妨げる。
 身体能力に恵まれた若手Gの多くがこの比重を得点に傾けてしまい、スタッツほどチームの勝利に貢献できない。
 だが、このウィリアムスは珍しいことにこの比重がパスに傾いてしまっているように思える。
 3P%が38.1と高いにもかかわらず、FG%が40.9と大差がない。
 自らの得点チャンスをしっかり得点することはチームを主軸として引っ張る上で必要不可欠だ。この修正がジェリー・スローンHCにとって急務だと思われる。
 しかし、そんな状況にもかかわらず、13.8得点&4.3アシストを記録している。
 主力が怪我に苦しむ中でのこの数字は素晴らしい。今の経験と、主力が帰ってきてこのパスの能力が開花すればジャズが苦しい現状を打破するのはさして難しくないように思える。




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