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第96回
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スパーズ敗れる。 ゲーム7を前に、「可能性はある」と口では言いながらも、そうは思っていなかったマブスの勝利。また、つい先日も同様の形でキャバリアーズが敗れたばかりだったのがあったかもしれない。 しかし、いいゲームだった。どちらのチームに対しても賛辞を送れるだけのものだったと断言できる。 ゲーム開始から47分間、一度も並ぶこともリードすることも許さなかったダラス・マーベリックスが残り時間1分で遂に101-101で並ばれる。続くオフェンスも決まらず、スパーズのオフェンスはE・ジノビリ&T・ダンカンの2on2。それまで何度となくダンカンにねじ込まれているマブスはジノビリをフリーぎみにしてでもダンカンへのダブルチームを優先。それを見て取ったジノビリは躊躇することなく、左45度から3P。これが見事に決まり、初めてのリードはゲーム終盤に3点ととても大きなものとなった。 ここでマブスはタイムアウトを取り、勝負に出たのはやはり、D・ノビツキー。外から3Pを打つか、すばやく2点を取り、ファールゲームにするか。しかし、スパーズは今日のゲームでFT%は高く、ダンカン以外は与えられたFTを全て沈めるほど。 右45度の3Pラインやや内側でボールを持ったノビツキー。ミスマッチながらさすがのディフェンスを見せるのはB・ボーウェン。そのディフェンスを振り払うようにカットイン、そしてジノビリに手をはじかれながらゴールへねじ込む。ファールコートがされ、カウントワンスロー! この場面で見事に3Pプレーを決めて見せ、104-104で同点。 時間いっぱいでジノビリがトップからスタートした最後のオフェンスもなんとかしのぎ、ゲームはオーバータイムへ。 オーバータイムでは、マブス・インサイド陣のファールアウト(K・ヴァン・ホーン、E・ダンピアー)を受け徹底的にダンカンで攻めてくるスパーズ。対するマブスはボーウェンのディフェンスもあり、思うようにオフェンスが出来ないノビツキーに代わり、1on1に近い形でオフェンスを仕掛ける。 だが、ここで危なげながら、ダンカンに対して粘ってみせ、ピック&ロールから得点まであげて見せたのがD・ジョブ。彼の活躍に、スタックハウスが得点で続き、最後の最後までスパーズも諦めなかったが、終わってみれば119-111。ダラス・マーベリックスがゲーム7に勝利し、シリーズを4勝3敗で制し、カンファレンス・ファイナル進出を決めた。 もう一方のカンファレンス・セミファイナル、フェニックス・サンズvsロサンゼルス・クリッパーズのゲーム7。 サンズのパスが回る回る。クリッパーズのアシスト数はトータルで11、対するサンズのそれは32とまさに圧倒的。リバウンドでも32-32とサンズがしっかり対応。他ではクリッパーズがこのシリーズ、ほとんど打ってこなかった3Pはこの日も4本打ったのみで、成功数は0。サンズは15/27と素晴らしい成功率を誇った。 印象的だったのはベンチから出てきては効果的に得点を重ねたL・バルボサか。FG8/10で18得点を記録。 MVPのS・ナッシュも29得点&11アシスト。対するクリッパーズのE・ブランドも36得点&9リバウンドで抗したのだが。 これでサンズがシリーズを4勝3敗で制し、カンファレンス・ファイナル進出を決めた。 ちなみに、出場も噂されたK・トーマスはこの日もスーツ姿で出場はなかった。
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