第87回

Kobe Bryant、81!」

 ロサンゼルスのスティプルズ・センターで行なわれたロサンゼルス・レイカーズvsトロント・ラプターズ戦はNBA史に残る一戦となった。
 レイカーズのコービー・ブライアントがこれまでの全NBA史上歴代2位となる81得点を叩き出した!

 41分プレーし、FTで18/20、3Pの7/13を含むFGは28/46。オフェンスリバウンド2を含むリバウンドは6。2アシスト、3ターンオーバー。3スティール、1ブロック、1ファール。これが今日のコービー・ブライアントの全記録。%に直すと、FT90%、3P53.9%、FG60.9%。
 確かにコービーはここしばらく好調を維持していた。19日のサクラメント・キングス戦では51得点を記録し、今日のゲームまで4ゲームではFT42/42。
 この一連の好調で今シーズンのアベレージを36.0とし、2位のアレン・アイバーソン(フィラデルフィア・76ers)の33.4を大きく引き離した形となった。

 歴代1位の得点は1962年のウィルト・チェンバレンで100得点。
 これまで、この「1試合あたりの大量得点」というのに対しては、様々なルールの変更や、ディフェンス重視の考え方などによるNBAとしての得点の減少などもあり、あまり期待してこなかったのだが。
 歴代1位をマークしようと思えば、101得点を記録しなくてはならない。今日の81得点との差は20。これだけでも立派にスタープレイヤーの得点数。壁はまだまだ厚い。

 今日の割合のまま、101得点を達成しようと思えば、3Pが9/17で27、FGが3Pをのぞいて25/41で50、FTで24/27で計101といったところ。実際問題、途方もない数字だと言える。

 よく比較されるマイケル・ジョーダンとコービー・ブライアント。
 ジョーダンは、自身がエースとして6度の優勝と数え切れない賞を獲得し、歴代1位の得点アベレージを保持している。片や、コービーは素晴らしいここまでのキャリアである一方、シャックと言う偉大な同僚がいたことは否定できない事実。

 もし、コービーがジョーダンとの
 「どちらが本当に素晴らしいプレイヤーか」
 と言う不毛だがファンとしては避けられない問いに参加したければ、唯一その一端を証明できる「記録」はこれを達成するしかないのかもしれない。ジョーダンの最高得点は69得点だが、コービーがジョーダンに対抗する「武器」としては81ではまだ足りない。

 今のままではきっと後世には
 「コービー?シャックと一緒に3連覇した優れたSGだった」
 となるだろう。
 だが、もし、101得点を達成すれば…。
 「ジョーダン?確かに6度の優勝は素晴らしいがコービーはなんてったって101得点を叩き出したんだ。爆発力ではこっちじゃないか」
 なんて、話ができる…かもしれない。

 asua



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