第85回

ヒートvsレイカーズ 1.16」

 マイアミ・ヒートの完敗。
 ひと言で集約するならこのひと言になるだろう、1月16日のマイアミ・ヒートvsロサンゼルス・レイカーズ戦。

 ゲーム開始直後こそ、ヒートのジェイソン・ウィリアムスがチームを引っ張り優勢を作ったが、まさにその瞬間だけの天下となった。

プレイヤー別 ヒート
PG J・ウィリアムス コートに出てきてはゲームコントロールに集中したが、自身の要所でのショットは決まらず、チームを引っ張りきれなかった。
SG D・ウェイド エースとしてしっかり、仕事はこなしたとは言える。しかし、チームを勝利には導けなかった。
SF J・ポージー スコアリングでは3Pで3/7など、仕事をこなした。しかし、マークマンであるL・オドムには開始直後の3Pを2連続決められ、コービーについた場合でもスピードを恐れてか下がり気味でのディフェンスであった為、次々と外からショットを沈められた。また、コービーに対してのディフェンスは、同じパターンで決められ続けたことにも問題を感じた。
PF U・ハスレム 13得点&12リバウンド(うち7つがオフェンスR)。ディフェンスでもオドムについた際はしっかり守ってみせた。しかし、シャックをK・ブラウンにマッチアップさせるチーム戦術のため、基本的にはC・ミームにマッチアップすることになったがここではやや苦戦を強いられた場面も。だが、全般的に文句のない働きだったといえると思う。
だが、まさに終盤残り1分をきった場面だったか。3点差で負う場面でコービーのショットが落ちたが、これをスクリーンアウトすべきD・ジョージに拾われたのは大きすぎるミスだといえる。
C  シャキール・オニール オフェンスではFT、2/8。ディフェンスではミームにやられる。
3Qで4つめのファール犯し、ベンチに下がった途端、チームが反撃を始めてしまう。
散々なでき。そういっていい内容だと思う。
控えC A・モーニング 16分の出場時間で4ブロックと驚異的な働きといえる。しかし、その一方でダンクをD・ジョージに強烈にブロックされるなど、得点面では貢献できていない。
控えG G・ペイトン オフェンスでは6得点&6アシストと貢献したが、終盤任されたコービーに対するディフェンスでは成功した場面もあるが、離れてはポージーのように外から決められ、ついてはファールをコールされてと、上手くやれたとは言い切れない。

レイカーズ
PG S・パーカー FG、1/7で5得点と貢献度は低いが、その一本が終盤での一本であること。外したショットもチームとして作ったものだったのであること。これらからまずまず、最低限の仕事はしたと言えるか。
SG K・ブライアント ヒートディフェンスが自分に集中していることを序盤で確認すると、終始周りにパスをさばいたことが今日のゲームの勝因における大きな要因だといえる。しかも、状況を見て(マークマンがポージーで引いて守っている、など)決めるところでのショットを沈め、重要なものも含めFTで9/9と文句のない活躍だった。
SF L・オドム 序盤の連続3Pに常に得点に絡み、19得点&10リバウンド&9アシストと準トリプルダブル級の活躍は期待以上か。シーズンで69..5%と得意とはいえないFTでも7/8としっかり決めてみせたのも大きい。
PF K・ブラウン 210センチというサイズでスターターを務めた。このことが、ヒートにポージーをこちらに回し、ハスレムをオドムに向けられなかった要因のひとつ。その意味での存在意義はあったが、ゲーム内容としては見せ場なし。
C  C・ミーム オフェンスではシャック相手に得点をあげてみせ、ディフェンスでもシャックを予想以上にシャックに対抗してみせた。1on1でシャックがショットを決められない場面もあった。このポジションでのFG・5/10での10失点はヒートに対して計算外なものとなったはず。
控えF D・ジョージ 17得点&6リバウンド。FTでも6/6。モーニングに対し強烈なブロックをかまし、勝負どころでのオフェンスリバウンドを拾いと、数字以外の場面でも大きく勝利に貢献した。
控えF B・クック FG・2/4ながら、オドムの外からのオフェンスが沈黙すると、代わりにFでの外からのオフェンスを担い、ヒートディフェンス混乱させた。
番外編 A・バイナム 2分のプレーでFG1/1で2得点。内容はシャックに対してのディフェンスとオフェンス。
だが、強烈なダンクを上からかまされ、吹っ飛ばされた直後にポストプレーでシャックをかわし、ダンクを決め、ゲームを盛り上げた。そのすぐあと、シャックにつっかかりダブルテクニカルをとられ、それ以降、出場機会は与えられなかった。これでまた盛り上がった。

 両チームともにシャックのポストプレー、コービーのカットインを封じるディフェンスを布いた。
 そこで両チームに許されるのが、ウェイドでのオフェンスとコービーの外&オドムでのオフェンス。
 だが、この状況を改善することができないまま、シャックをコートに置き続け、シャックでのオフェンスを第一オプションとし続けた為、逆にオフェンスがスムーズに行かなくなったヒート。
 オドムからオフェンスをスタートさせ、コービーを「エースだけと、一人のSG」として起用することで、常に選択枠がレイカーズにある状況でのオフェンスをすることができた。

 点差は92-100と大きくないが、点差以上の「差」を感じるゲームとなった。
 ヒートは次回までにオドムの高さに対してどう対応するのか。
 レイカーズはアイバーソンにしたように、ディフェンスをウェイド・シフトにするのか。このままでいくのか。判断を迫られる。

 管理人 asua


 ちなみに、どうも多くの方から「レイカーズファン」と思われがちな管理人だが、このゲームでそうではないことをまざまざと感じた(笑)。何度「えぇ!?今のジャッジおかしい!」と反レイカーズ的な言動があったか(笑)。まぁ、レイカーズよりヒートよりなだけ、かもしれないが。

 



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