第77回
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フィラデルフィア・76ersは来シーズンも、引退のささやかれるFのジャマール・マッシュバーンが帰ってくれば、A・アイバーソン、A・イグダラ、J・マッシュバーン、C・ウェバー、S・ダレンバートのスターター。A・マッキー、K・オーリーのバックコート、M・ジャクソンがフロントコートに控える。 契約が切れる主力は二人。 ベテランFのロドニー・ロジャーズと、カイル・コーバー。 ロジャーズは器用なF。インサイドあり、アウトサイドありのいいFだが、年齢を重ねていることもあるので、再契約をするにしてもそう高額になるとは考えにくく、こちらは難しくないだろう。 一方、問題なのがカイル・コーバー。今シーズンのサラリーが62万ドルながら、11.5得点&4.6リバウンド&2.2アシストに加え、3P%で40.5%を記録。3P%はNBA23位。3Pのゲームあたりの試投数6.8は6位。3Pのゲームあたりの成功数、2.8はNBA2位! この24歳の将来有望なプレイヤーが契約金額がお手頃と考えるのは不可能だ。 チームのサラリーキャップは現時点で既に7120万ドルを超えていることから、再契約は難しい。となると、やはりマッシュバーンに復活してもらうしか手は無い。欲を言えば、アイバーソンと言うスコアラーがいる以上、マッシュバーンの代わりにシューター、コーバーのほうが望ましいのだが…。マッシュバーンのサラリーを無視してもチームのサラリーは6000万ドルを超えている。 チームのオフの課題はカイル・コーバーとの再契約だけなのだが、その唯一の課題クリアは難しい。もちろん、マッシュバーンの完全復活さえ、期待できれば文句は無いのだが…。 サクラメント・キングスの来シーズンはどうだろうか。 問題となるのはプレイヤー・オプションであるカティノ・モブリーの来シーズンの契約がどうなるかで大きく変わってくる。 プレイヤー・オプションを行使し、モブリーがチームに留まれば問題は無いが、もし、モブリーがプレイヤー・オプションを行使せず、FAとなった場合、スターターのSGの座がすっぽり抜け落ちることになる。 再契約するにはサラリーキャップはいっぱいだ。となると、オーランド・マジックにトレードしたダグ・クリスティとの獲得が望めるか。 クリスティはオーランドのフロント陣に対して不信感をあらわにしており、マジックで来シーズン、プレーすることは「難しい」としている。トレード要因としてはよく言えば層の厚い、悪く言えば少し過剰に揃っているPFの誰かを出すことから、交渉をスタートさせることになるかと思われる。 この両チームにおいて、共通して言えることはチームがシーズン中に作られたと言うこと。 その為、今シーズンはその能力を余すことなく発揮できたかと言えば疑問が残る。契約もほとんどが残っている両チーム。メンバーとしてはそれぞれ、期待が持てるものとなっているだけに、今シーズンほどの大きな動きよりも、来シーズン、このチームに求められることは「動かないこと」ではないだろうか。 asua |
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