第63回

「2004、NBA FINAL GAME2」


 


 ファイナル・ゲーム2、ロサンゼルス・レイカーズvsデトロイト・ピストンズがレイカーズのホームコートで行われた。

 序盤、一進一退の攻防を繰り返した両チーム。抜け出したのはレイカーズ。
 しかも、抜け出したきっかけは毒舌家(?)としても有名な父も見に来ていたルーク・ウォルトン。得点、アシストに加えリバウンドでも奮闘を見せ、このゲームFG・3/3で7得点に8アシスト(!)&5リバウンド&0ターンオーバーの大活躍。
 しかし、初戦に続きコービー、シャック以外のプレイヤーに好きにさせないピストンズ・ディフェンス。そこに加えてそのシャックが4Q中盤に5つめのファールをとられ、ベンチに下がるとピストンズが攻勢に!

 残り1分を切り得点差は6点でピストンズがリードで89-83。時間を考えるとどうしても3点を決めたレイカーズ。ボールを託したのはコービー。やや遠めの位置から放った3Pは決まらず・・・。しかし、シャックがオフェンス・リバウンドを拾いそのままファールをもらってバスケット・カウント・1スロー!3ポイントプレーに!
 苦手なFTも沈め、89-86の3点差に。
 タイムアウトがあけ、ショットクロックいっぱいで放ったビラップスのショットは外れ、リバウンドはシャック。

 再びタイムアウトがあけ、残り時間は10秒余り。
 「NBAの歴史上、ホームでの最初2ゲームを落とし、チャンピオンになったチームは無い」
 このオフェンスが失敗に終われば・・・。
 ここまでファイナルの戦績は9回戦い9勝0敗の智将フィル・ジャクソンHCがボールを託したのはコービー・ブライアント。

 ボールをキープし、先ほど外したばかりのやや左よりの3Pラインの外へ。
 コービーはそこから3P!ジョーダンのファイナル・ラスト・ショットを思わせる、しっかりとしたフォロースルー。そして、リチャード・ハミルトン越しに放ったボールは見事にネットをくぐり抜け、89-89のタイ!
 ラストショットをマローンに守られたピストンズは続くオーバータイムでシャックを抑えきれず、オーバータイムを10-2とし最終スコア99-91で敗れ、シリーズ成績を1-1と並ばれた。ついでに今日、唯一のアリュープ・パスはこのオーバータイム終盤に出されたウォルトン→シャック。ここでもウォルトンは活躍し、ベンチ中最長、チームでもスターターのD・ジョージより長く、G・ペイトンよりわずか1分短いだけの27分の出場時間を記録した。


 相変わらず堅固なピストンズ・ディフェンス。対するレイカーズ・オフェンス。と言う図式だったゲーム1。しかし、ゲーム2はレイカーズ側もディフェンス力でピストンズを押さえ込み、徐々に慣れだしたピストンズ・ディフェンスを切り崩していった、と言うのがゲームの大まかな流れ。
 オーバータイムとなり、プリンスの対コービー・ディフェンスに体力的なかげりが見え始めたこと。シャックがその時点で5ファールだったことを生かせなかったこと。コービーが5ファールになっても同様に生かせなかったこと。そして、レイカーズの4Q終盤からの勢いを止められなかったことが、オーバータイムの敗因かと。
 レイカーズの勝因についてはフィル・ジャクソンHCの指揮するレイカーズの得意技(?)、「伏兵」に限るかと。
 ルーク・ウォルトンの脅威の8アシストに、今日は1シーンだけの活躍だったとはいえわずかな時間で5得点をねじ込んだカリーム・ラッシュ。
 逆にコービー33得点、シャック29得点ながらチームの二桁得点はこの二人のみ。勝ったとはいえ、まだピストンズ・ディフェンスを攻略しきっているわけではないよう。
 ホームコートでの2ゲームで勝敗は1勝1敗。踏みとどまったものの、まだまだわからない2004ファイナル。
 ゲーム3は日本時間11日10時から!


asua




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