第61回

「1:31」


 


 ウェスタン・カンファレンスのファイナル、ゲーム5はミネソタ・ティンバーウルブズが98-96でロサンゼルス・レイカーズを破り、シリーズ成績を2勝3敗とした。

 しかし、ウルブズの面々に勝利確定直後、笑顔は見られなかった。

 ゲームの残り時間1:31。
 エースにして大黒柱のケヴィン・ガーネットのFTが2投決まり、スコアは94-81、点差はなんと13点あった。
 しかし、ゲームが終わってみれば点差は2点。
 楽勝だったはずのラスト1:31の間にあわや逆転を許していたかもしれない状況にまでウルブズは追い詰められた。
 D・フィッシャーの驚異的なプレーに押され、最後も98-93の場面で3Pをねじ込んだフィッシャー。
 これが決まると同時にタイムオーバーとなりウルブズは勝利を手にしたが、もしあと0.8秒でも残っていれば、ひょっとすると・・・。

 この「もし」を言い出すのはタブーなのは承知しているが、ウルブズのメンバーが「勝利」と言うなによりの勢いを得られないゲームの終わり方になってしまったのは明らか。

 だが、実際に勝ったのはウルブズ。46分29秒、頑張った貯金が最後に生きたわけだから。これを怪我せずに経験できたことをこのあとに続くゲームに生かせるのか、それとも凹んだだけに終わるのかで、この1:31の経験が辛いだけのものとなるかどうかが決まるような気がします。

 asua


短いですが、幾分私見が入ってしまったので、こちらでさせていただきました。



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