第60回

「MVP、KG!」


 


 残り時間1.9秒。点差は3点でウルブズがリード。キングスのボールながらタイムアウトはもうなかった。キングスが打たせたいのはもちろん、チームの3Pスペシャリスト、ペジャ・ストヤコビッチ。しかし、ウルブズもノーマークにはしない。
 そこで、右のコーナー3Pラインの外でわずかに空いたクリス・ウェバーへ。
 いつもどおりのシュートフォームから放たれた3P。しかし、リングに蹴られ外れた。コートに崩れるウェバー。狂喜するウルブズの面々。ゲーム、そしてシリーズはウルブズ勝利で終わった。

 「確かに最後のショットは良かった。入らなかったこと以外、すべてをした」
   (C・ウェバー)
 「私は入ったと思った。けれど、それは起こらなかった。」
   (キングス、リック・アデルマンHC)
 「我々は戦い続けた。それが全てだ。」
   (B・ミラー)

 S・キャセールが1Q、11得点。2QはW・ザービアックが10得点と時間帯ごとに各プレイヤーが活躍。
 「プレイオフでは勝てない」そう言われ続けて来た大黒柱のKG。KGは今日のGame7、まさに大黒柱にふさわしい働きをして見せた。弱いと言われる4Qでもショットクロックギリギリで打った3Pを沈め、終了間際にB・ミラーのショットをブロックしと、トータル32得点&21リバウンド&5ブロック&4スティールのまさに「MVP」にふさわしい働き。

 「私がやらなければと感じていた」(KG)

 ウェスタンのカンファレンス・セミファイナルはこれで終わった。
 カンファレンス・ファイナルはロサンゼルス・レイカーズとミネソタ・ティンバーウルブズで行われることになった。2002-2003シーズンまで3連覇をしていた経験豊富なレイカーズ、初めてプレイオフで1stラウンドを突破したウルブズ。しかし、ウルブズにも優勝を経験したS・キャセール、ファイナル経験のあるL・スプリューウェルにホームコートアドバンテージがある。
 セミファイナルもキングス優勢との前評判を覆し、突破したウルブズ。
 ファイナルまであと4つ。優勝まであと8つ。果たして!?

asua



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