図-4(3-2ゾーン)
図-5
図-6
1-3-1ゾーン
スラムダンクでお馴染み(?)
ボックス1
(SGはシューターをマンツーマンでマーク)
2-3ゾーン
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ゾーンディフェンス
ゾーンディフェンス(以下ゾーン)はマンツーマンとは違い、
各ディフェンスがそれぞれの持分の「地域」を
守る、というディフェンス。(例、図-4)
さて、このゾーンのメリットですが、
まずはそれぞれのプレイヤーが守るのに適した
ポジションでのディフェンスが可能、と言うもの。
身長のあるPF、Cはインサイド、
スピードのあるPG、SG、SFはアウトサイドと。
その為、一般的にインサイドでのディフェンスに強い、
と言われています。
が、アウトサイドもしっかり守れないかと言うとそうでもなく、
スクリーンは通用しません。
例えるならば、図-5のようにSGが動いても
ディフェンスがついていかない為、
マンツーマンならPFとCのスクリーンを使い、
フリーになれるわけですがゾーンだとSFに
スイッチされるだけで終わってしまいます。
このようになんともすばらしいゾーンですが、
いいことずくめかと言うとやはり、そう言うわけでもなく
いろんなデメリットもあります。
まず賢明な読者の方にはお気づきの方もおられるかと思いますが、
ゾーンの外、つまりは各プレイヤーの担当範囲外への
適応が難しい、と言うもの。
先の3-2ゾーンで例えるなら、
図-6のように青色の楕円形の部分が
非常に弱い部分になるわけです。
ゾーンは配置がディフェンス任せなため
3-2ゾーンの状態での様々な状況への
適応は前もって準備できますが、
その基本形を崩されるとディフェンスに
混乱が生じ、崩されるともろいと言うのも大きな欠点です。
また、同様にもし、ダラスのようにPF、Cが
アウトサイドのショットが打てるプレイヤーだったとしたら?
ゾーンは基本的にPG、SG、SFはアウトサイド、
PF、Cはインサイドでオフェンスをするプレイヤーとの
前提のもと組まれていますので、
オフェンスのプレイヤー構成上、
インサイドのプレイヤーがアウトサイドでの
ショットがある場合はゾーン自体が機能する、しない以前に
成立しません。
図-6で言うと、Cがアウトサイドを打てると
そのまま外へ出て、フリーになれます。
そしてディフェンス側のCがオフェンスについて
アウトサイドへ出てしまったら、
SFがカットインしてきた場合などポジション的に
Cがヘルプに行くようチーム内で決まっていたりしますので
あっさり決められてしまったりします。
つまり、予想できる範囲での動きには対応もでき、
ディフェンスもしっかり守れるのですが
マンツーマンと違い、「守れない動き」と言うのが
ゾーンにはあるわけです。
次にそれぞれが担当の地域を守るため、
そこからオフェンスが出た場合は
どんどんスイッチを繰り返すわけです。
そうなると難しくなってくるのがそのスイッチの場合の
味方ディフェンスとのコンタクト。
先ほどの図-5を例にとりますとディフェンス側は
SG→PF→C→SF
と、どんどんスイッチします。
そのスイッチの瞬間を誤るとゴールに近い「危険」な位置での
フリーを作ってしまうことになります。
その為、「ディフェンスが前もって準備できる」と言うメリットと同時に
「前もって十分な準備をする必要がある」と言う
デメリットもあるわけです。
また、一般的にはゾーンだとディフェンス側は動かなくていいと、
思われがちですが、そうでもなく、
図-6の青い部分を減らそうと思えば、
各プレイヤーが動いてディフェンス範囲を広げるしかありません。
その為、各プレイヤーには1対1でのディフェンス、というより
多くのプレイヤーを守れるフットワークが求められます。
あといくつか、ゾーンの基本パターンをいくつか載せておきます。
参考までに。
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