第24回は

オフ、戦力補強の是非。
ウェスタン・カンファレンス編




激戦区、ウェスタン・カンファレンスでの戦力補強。
昨シーズンと同じ戦力で同じ成績が残せない地区において、
オフの動きはシーズンへ必要不可欠なもの。

今回も前回に続き、オフシーズンの補強をウェスタン・カンファレンスでの
トップ3と最下位を独断で選び、少し説明をしてみたいと思います。


まずはトップ3!

bP、サクラメント・キングス

bQ、サンアントニオ・スパーズ

bR、ロサンゼルス・クリッパーズ



bP、サクラメント・キングス。


これには異を唱える人は少ないはず。
なんと言っても、「移籍確実」と言われたFA、マイク・ビビーの
残留に成功したことが大きな功績。
これだけでもトップ3に入る働きですが、それに加え
多くのチームが欲しがるCのキオン・クラークを見事、獲得し
「対シャック戦線」を固めました。
それ以外の戦力を確保し、チームとしての熟成度もこれで保持したまま。
対するレイカーズが補強らしい補強をせずにいるだけに
間違いなくその差は縮まりました。
歴史に残る戦力と思われた昨シーズンを一回り上回り
挑むは最強レイカーズ!
ビビーのシーズン最初の欠場をどう埋め、
ホームコートアドバンテージを確保するか。
まずはここからか。



bQ、サンアントニオ・スパーズ


大きくない補強ながら実にいい補強をして見せたスパーズ。
成長を見込まれながら、成長しきらないアントニオ・ダニエルズを放出し
頼りになるベテランPG、テリー・ポーター引退で空いた穴を
3Pシューターのスティーブ・カーで補強。
「Cっぽい、PF」ではなく、「正真正銘のC」をバックアップとして欲していた
チームは40歳になるベテラン・センターのケヴィン・ウィルスをFAで獲得。
K・ウィルス獲得でポジション的にかぶるマーク・ブライアントと
ドラフト指名した2選手を出し、シクサーズからA・ダニエルズの穴を埋めるべく
スピーディ・クラクストンを獲得。
FAだったブルース・ボーウェン、マリーク・ローズをオフ入り即残留させたのも大きな功績。
すべてが繋がった見事な補強。
スティーブ・カーは体力的な限界はあるものの、昨シーズンもFG%.470に4割近い3P%(.394)。
外からのオフェンスを必要とするスパーズには最適な安定感のあるPG。
ケヴィン・ウィルスはポイント起用にもスターター起用にも耐えることの出来る
ベテランC。体力に限界のあるD・ロビンソンのいいバックアップを勤めてくれるはず!
怪我さえなければ、スピードのあるいいPGのスピーディ・クラクストン。
問題はその怪我と3P%の低さですがこれをクラクストンがどう克服できるか、ですね。
ドラフト指名選手を出し、今シーズンにかけたスパーズ。
ロビンソンがシーズン後の引退に表明しているだけに「ツインタワー」の最後を
どう飾ることが出来るか!?



aA3、ロサンゼルス・クリッパーズ


破壊力のある「超個人技集団」ロサンゼルス・クリッパーズ。
昨シーズン、インサイドにエルトン・ブランドを迎え安定感を得て
あとはそのブランドへのホットラインの確保となった今オフ。
そこへ期待以上の働きを見せ、獲得したのが
アンドレ・ミラー!
申し分ない補強!
と、いいたい所ですが、「遂に本気でチーム造りを始めるのか!?」と
期待されながら、オフにマイケル・オロワキャンディとの
契約延長のチャンスがありながら、ここのオーナーの最優先事項はやはり「金」らしく
交渉は決裂し、シーズン後にオロワキャンディを失うのは確実。
ここまで倹約して現在のチームを創り上げたのはお見事ですが、
この評価も「今シーズンに対する限り」との注意書きが必要なようです。
ちなみに現在、来シーズン以降も契約のある選手は
Gのキヨン・ドゥーリングと
あとは今年のルーキー3人、Gのクエンティン・リチャードソン、
Fのクリス・ウィルコックス、Cのメルヴィン・イライのみ。
ゲームをするには一人足りませんねぇ。ルールでは確か最低7選手必要だったとは思いますが。
しつこいようですが、「今シーズンに対する限り」ですが
オフの補強は確かにお見事でした。



さて、他では38歳のサボニスを700万ドルという大枚をはたいて再び獲得したポートランドは
相変わらず、謎な獲得の負の遺産として選手の不満を抱えています。
期待過剰な気もするヤオ・ミン獲得に盛り上がるヒューストン・ロケッツ。
ラシャード・ルイスとの再契約に成功したシアトル・スーパーソニックスなどがあげられます。



問題の「補強ランキング最下位チーム」ですが
あくまで、「補強」に限っての話ですが
私は

ロサンゼルス・レイカーズ

をあげたいと思います。


オフ入り時には問題のPFにベテランのチャールズ・オークリー獲得が有力視されていましたが
蓋を開けてみると新戦力は、
ドラフト外から獲得したルーキー3人と、
リンジー・ハンターとのトレードで獲得した怪我がちなシューター、トレイシー・マレーと
フィル・ジャクソンHC好み大型Gながらルーキーのカリーム・ラッシュ。
以上!
確かに移籍かと思われたデヴァン・ジョージを残留させ、優勝時の戦力を保持したことは
評価されるべきかも知れません。
しかし、数年言われ続けているインサイドへの補強はドラフト外からの
無名の新人だけ。
最大のライバル、サクラメント・キングスが万全の補強をしているだけに
「これでいいのか!?」という意味を含めた辛口の最下位評価で。




さて、無事早めのウェスタン・カンファレンス編のアップをプレシーズン中に完了(笑)!
次回企画は今、考え中です。


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