第107回
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優勝候補と目されていたはずのダラス・マーベリックスが今日のロサンゼルス・クリッパーズ戦にも敗れ、遂に開幕から4連敗となった。 気になったので、少し数字を見てみると、マブスは平均得点でリーグ29位(30位はマイアミ・ヒート)で89.0得点。アシスト数でも同じく29位(30位はポートランド・トレイルブレイザーズ)で16.5。 リバウンドでは27位で37.5。特にディフェンスリバウンドでは28位で26.5。オフェンスリバウンドでは16位で11.0となっていることを考えると、ディフェンス意識が低下したのか。 更に気になったのが、FT試投数。トップがシャーロット・ボブキャッツで35.8だが、マブスはなんと最下位で19.3。また、成功数でも最下位で14.0。これはひとつ上の29位のミネソタ・ティンバーウルブズでも16.8であることから、飛びぬけている数字と言っても過言ではないかもしれない。 得意とのイメージの強い3P%でも22位で32.1%。3P試投数はリーグ3位の20.3を記録していることから、やはりチームがそれを武器と考えていることは間違いないようだ。ちなみに試投数上位2チームは1位がフェニックス・サンズで25.2本で37.3%、2位はシアトル・スーパーソニックスで20.6本で41.8%となっている。 3Pもあってだろうが、FG%も27位で42.4%と悪い。 当然のことながら、得失点差では29位のマイアミ・ヒートと4の大差をつけてダントツで最下位の-14.5を記録している。 ・対戦チームとの差でみる… FT成功数の対戦チームとの差が29位のシアトル・スーパーソニックスの-7.0を大きく下回る-10.0で最下位。アシスト数では-4.8で29位(30位は-5.0でポートランド・トレイルブレイザーズ)。 あと、ファール数。ファールの数自体は目だって多い数字ではなかったが(20位で24.0)、対戦チームとの差でみるとリーグ2番目に多い+5.0を記録。1位はユタ・ジャズで6.6とこれもまた多いが、ジャズはスティールで-0.4、ブロックで-1.0なのに対してマブスは同-2.7、-0.5となっている。ちなみにマブスはブロックで16位の4.5、スティールでは29位で3.0となっている。 他ではこれまでマブスはホーム2ゲーム、アウェイ2ゲームだが、ホームでは平均得点97.5で17位となっているが、アウェイでは80.5で最下位となっている。 確かにこれまで、91-97、76-107、104-107、85-103と失点は横ばいなのに対し、得点は大きく波があり、その凹んでいる部分はアウェイだ。 数字は偶然の産物であると同時にすごく客観的なものでもあります。 もう少し、明るい話題にもふれたかったのですが…。 と探してみると、エースのダーク・ノビツキーの平均得点が26.6から22.5に激減。ですが!これは「調子が悪い」というのではなく、それを証明するように%はFG・3P共にここまで昨シーズンと大きな差はありません(48.0から48.5、40.6から40.0)。FTでは90.1から83.3と下げていますが…。しかし、FT成功数の昨シーズンとの差-1.4をのぞいても大きく平均得点が下がっているのは、もうご理解いただけたと思いますが、FG試投数が減っています。FGで2.3、3Pで0.9。その一方で、アシストは2.8から3.0へ。TOは1.9から2.3へ。 このことから勝手に推察すると、これまでの「ノビツキー一本」というオフェンスから育ってきた周りを活用するプランに変更したが、まだ完成には至っていない、とも考えられます。 HCとして初采配を振るったダラス・マーベリックスを昨シーズン、サンアントニオ・スパーズ、フェニックス・サンズの強豪を退けファイナルにまで導いたエイヴリー・ジョンソンHCがこのまま終わるとも考えにくい。 確かにシーズン前、目指していたことにはここまで成功していない。だが、それは昨シーズンの「ダラス・マーベリックス」に満足することなく、前へ進もうとした結果なのかもしれない。そして、それが実るのか。このまま腐ってしまうのか。 ダラス・マーベリックスの次戦は数字上、得点があげられないとなっているロードでフェニックス・サンズとの対戦。 これまでのアウェイ平均得点が先ほどもあげたとおり80.5。サンズのホーム平均得点がここまで108.0。 -27.5。これまでどおりのゲームでは勝てないのは間違いない。 どう挑む、ダラス・マーベリックス!? asua |