多くの人が予想だにしなかった
シーズン終盤と言える時期の
かんなり好調なダラス・マーベリックスの
大トレード。
このトレードが果たして、どう出るのか?

Yes or No?

「暴挙」もしくは「革新的な手法」?

果たして!?



第7回は

ダラス・マーベリックス、「強豪」から「優勝候補」へ。


ニック・バンエクセルがウィザーズ戦でベンチから、
FG7/11の16得点&5アシスト。
リーフ・ラフレンツが8得点&12リバウンド&2ブロックと
早くも機能しだしたマーベリックス。
果たして、今シーズンのゆくへは!?


今回のシーズン途中(と言うより終盤)に
大物をトレードで獲得、という優勝を狙うチームには
あるまじき行為が私は今回、いいほうに働く気がします。


(念のために簡単にそのトレード、と言うのをご説明しますと
ダラス・マーベリックスがトレードデッドライン、ギリギリに
ニック・ヴァンエクセルとリーフ・ラフレンツに
スパーズでスターターも勤めていた
エイブリー・ジョンソン、
タリーク・アブドゥル・ワヒドを獲得し、
ナゲッツへ
ジュワン・ハワード、ティム・ハーダウェイ、ドネル・ハーベイと
2002年の一巡目指名権を放出したトレードです。)



と言うのも、普通ですとシーズン前から出すにしろ、入れるにしろ
選手を固定し、シーズンを通し様々な調整を行いプレイオフ、と言うのが
優勝を狙うチームの王道です。

が、今回のダラスのように先のブレイザーズを思わせるほどの
豪華キャストを揃えますと、やはり長いシーズンを通して戦っていきますと、
勝っている時はいいですが、ちょっと負けが混むとスター選手達なだけにプライドが高く、
「俺に出場時間を与えないからだ!」と言った不満となります。

シーズン当初は「優勝」だけを目指し、一致団結していてもエゴの強い
スター達なだけにこういったことが長丁場のシーズンを戦っていると
やはり何らかの問題がおこり得ます。(それが大きくなるか、小さくすむかはHCの
器量によるところが大きいですが。)
また、シーズンというのは何かを成し遂げているようで、確たる自信になるかというと
それはプレイオフに比べると、たかの知れた自信です。
それらが悪循環を始め、チームが崩壊、と言うのが「かつて」のブレイザーズでした。
ダラスも十分、そうなり得るだけの「素材」を手にしています。

チームの主役をはれる選手がこの一つのチームには4人!
成長著しく今だ止まることを知らないダーク・ノビッツキー。
安定感と信頼度の高さでは恐らく彼がチーム一番!マイケル・フィンリー。
ティム・ハーダウェイとのバックコートを形成し、いきなりゲームメイクが巧くなった感じのする
得点も取れるPG、スティーブ・ナッシュ。
今シーズン、スコアリング能力をフルに生かし、リーグにその存在を思い出させたニック・バンエクセル。
あと、このまま成長を続ければ当然、リーフ・ラフレンツもこれに入ってきます。

ここまでノビッツキーが「エースはフィンリー、彼がボールをさばいてくれるから
僕は楽に得点が出来る。」と絶大な信頼を寄せ、チームとしての結束は固い模様。
少し前もビック・トレード後、選手達が自発的に選手達だけでのチーム練習を行う
結束の強さを見せました。
今回のトレードで一番に問題視されているのが出場時間、平均得点ともに減少が余儀なくされる
バンエクセル。(気性にもいまだに不安が・・・)
その彼に「優勝」への結束を求め、その結束が異常を来す前にプレイオフ、と言う
「そんなこと、いってられない」状況へ。
また、戦術的な熟成はできませんが、代わりに相手チームにもどういったラインナップで戦いを挑むのかさえ、
わからないまま戦うことが出来ます。
それでもし、チーム内で意志疎通が短時間に創り上げることが出来たとしたら!?
それだけで、ダラスはとても大きなアドバンテージを得ることが出来ます。


確かにこういった「メリット」だけではないですが。

トレード前の「スタメン、ランニングバスケットのナッシュ。
バックアップ、ベテランのティム・ハーダウェイ。」
の完成度の高い、PGコンビ解散の余波や、
プレイオフでの大舞台へ久々の復帰でバンエクセルが
悪い意味で自己主張をしないとも言い切れません。
意志疎通どころか、全くチームがまとまりを無くす危険性さえあります。

しかし、今回のビック・トレードでダラスは明らかにメンバー的に
「優勝」を狙えるチームへと変わりました。
恐らく、「優勝」へのこだわりと
コーチスタッフ、選手への信頼がこうさせたものと思います。

もしくは、ただのギャンブル好き?

ま、そんなことはないと思いますので、「信頼」でしょう。
もし、このチームが結果を残すようだと、信頼し信頼されることによる
チームの新しい作り方と、
ゲリラ的とも言えるシーズン終盤のトレードが
今後大きく注目を集めることとなるでしょう。


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